つぶ問5-1(財務諸表論)―引当金・繰延資産、退職給付


「つぶ問」は、『会計人コース』2018年9月号~2019年8月号の連載「税理士試験 独学合格プロジェクト」簿記論・財務諸表論に連動してTwitterで週1回配信した問題です。「粒ぞろいな問題」を「つぶやく」ことから、「つぶ問」とネーミングしました。
合格には、勉強をしない日を作らないことと、スキマ時間を活用することが大切です。「つぶ問」は簿・財それぞれ平日1問ずつ更新していきますので、ペースメーカーとしてご活用ください<1‐1~11‐4(最終)>。

【問題】
  次の各ケースについて、①引当金の計上が必要か否か、②その論拠について答えなさい。なお、1~4は独立、6と7は関連のあるケースである。

  1. 取引先の債務を保証する契約を銀行との間で締結した。この取引先に対しては当社も売掛金を有しているが、一般債権に分類している。
  2. かねて取引先が振り出した約束手形を銀行に割り引きに出していたが、この取引先が倒産し、遡求義務の履行を求められる可能性が高くなった。
  3. 昨年度に工事契約を受注したが、当期になって人件費の高騰により見積原価総額が受注額を上回ることになった。
  4. 顧客との間で行った取引について契約内容に関する齟齬があり、当期に顧客から損害賠償を求める訴訟が起こされた。当社は顧客に生じた損害は顧客側の落ち度によるものであり、損害賠償の責任を負う必要はないと主張している。
  5. 過去に当社が行った工事について当期になって手抜き工事が発覚した。当期末の段階では、手抜き部分の補修に必要な工事内容と工事額の積算を終えている。
  6. 当期に当社の工事現場で事故があり、工事の関係先に損害が生じた。当社は全面的な責任を認めて損害賠償を行うことを社内で意思決定したが、関係先の損害額の算定が終わっていない。
  7. 6について翌期になり、当社と関係先との間で損害額について合意して金額を確定させたが、確定作業に時間を要したため期末時点でまだ支払っていない。

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