【会計士合格体験記】税理士が会計士試験に挑戦!短答は独学、論文はデジタル媒体をフル活用


やし
(30代、税理士)

〈受験情報〉
学習スタイル:短答式(独学)、論文式(通信〈CPA会計学院〉)
合格履歴:令和〇年〇月短答⇒令和6年8月論文
▶トップ画像はやしさん愛用の勉強用Pad(本人提供)

税理士が、会計士試験を受験した理由

私は平成30年から税理士試験に挑戦し、令和3年に税理士登録後、当時勤務していた税理士法人にて引き続き勤務税理士として働いていました。
税理士業では、税理士試験合格に求められる会計・税務知識以外にも多様な知識が必要となることを感じ、働きながらも周辺知識の学習は続けていました。
その中で会社法の知識を身につけたいと考え、効率よく学習するために目標設定として会計士の短答式試験の受験を決めました。

当初は会計士になる予定はなかったので、短答式試験合格後の一度目の論文式試験は欠席しました。
ただ、仕事を続けるうちに「会計士という立場でもっと大きな企業に関わりたい」と感じるようになり、本格的に論文式試験の受験を決めました。

独学で短答式に合格するまで

受験を決めたのは令和4年の5月で、財務会計論の免除が受けられました。
管理会計論・企業法・監査論の3科目を勉強しました。
あくまで目標は知識取得であり合否にはこだわっていなかったので、独学でお金をかけずに勉強することにしました。
使用教材はTACのものです。

税理士法人に勤務しながらの学習でしたので、学習に充てられた時間は平日約3時間、休日約7〜8時間程度でした。
特に平日は残業も多く時間を取ることが難しかったので、片道30分の通勤電車、休み時間、外回りでの移動時間や出張先のホテルなど、隙間時間が主な学習時間でした。

12月短答までの期間はおよそ半年でしたので大きくインプット3ヶ月、アウトプット3ヶ月で計画しました。
具体的には、8月31日に過去問を本番と同じ時間割で解くということを設定し、学習開始からその日までをインプット期間、その後の試験本番までがアウトプット期間です。

インプット期間ではテキストを1周通読することを目標として、月ごと、週ごとに進める範囲を計画しました。計画に沿ってテキストを読んで問題集を解くという作業を行い、概ね1週間後、1ヶ月後にそれぞれ復習をするようにしていました。
この期間はとにかく8月末までに全範囲に目を通すことだけを意識しており、理解や暗記がおぼつかない状態でも気にせず先に進めました。

予定通り8月31日に過去問を解き、当時の合格ボーダーを少し超える程度だったと記憶しています。
残りの期間については管理会計論は計算練習を毎日継続すること、企業法・監査論は通勤電車の行き帰りの時間でそれぞれテキストを通読することをルーティンとしていました。
特に理論では問題集で間違えた選択肢や知らなかったことはテキストに書き込み、情報を全てテキストに一元化するようにしました。試験直前になると、管理会計論の原価計算基準も毎日目を通すようにしました。

結果的に令和4年12月短答は82%の得点率で合格することができました。

論文期の学習方法や学習計画

令和5年9月から論文式試験の学習を開始したので学習期間は1年で計画しました。
短答式と異なり論文式は独学での対策が難しいと感じたため予備校を利用することにし、仕事と両立するために通信環境が充実しているという観点からCPA会計学院を選びました。

試験当日までの学習スケジュールは予備校の標準日程があったので、私自身で考える必要がなかった点はありがたかったです。
標準日程を忠実に守ることだけを意識しました。

教材は全てPDFでも配布されていたので、GoodNoteというアプリを用いてデジタル媒体のみで学習しました。
重たい教材を持ち運ぶことなくMac、iPad、iPhoneどの端末でも場所を選ばず参照することができたため、移動時間や出張先などどの環境でも同じように学習できました。
講義動画は2倍速まで設定できたので、この点も社会人受験生の時間の制約を克服するのに大いに役立ちました。

論文期は特別なことは何もせず、講義を聞く、計算科目について問題集回転、理論科目についてテキスト通読、答練・模試の受験を愚直に続けました。
答練は各科目概ね2週間に1回のペースで実施されましたので、学習も2週間単位1回転を目安に問題集とテキストに取り組みました。
答練・模試の復習については解き直しをするのではなく、ルーティンの学習のどこに不備があったから答練で解けなかったのか、という点に目を向け、暗記不足であれば試験当日までに覚える、理解不足であれば周辺分野を理解し直す、テキスト外の項目であればテキストに加筆、ケアレスミスであれば同じミスを起こさないためのチェックの仕方等を決めるなど、ミスに応じて対策を考えました。
これらを愚直に続けた結果、答練・模試ともに安定し、本番も危なげなく突破できたと考えています。

両立しながら合格するために朝4時起きやハードな生活を続ける

会計士試験は様々なバックグラウンドの方が受験するため、仕事や学校、家事育児や介護など何かと両立しながら挑戦される方が多いかと思います。
まとまった学習時間を確保しようとしても突然の予定などで計画が崩れることはよくあります。
隙間時間を有効に使うことや、早朝等予定が入りにくい時間に学習するなどの工夫が大事なように感じました。

私も受験期は朝4時に起きて出勤前に勉強をしたり、飲み会後の帰りの電車でもテキストを読むなどハードな生活ではありましたが、周りとの差を埋めるために時間を捻出する努力が最も重要だと感じました。

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