【税理士試験】明日、法人税法・相続税法・所得税法を受験する方へ


本日から始まった令和4年度(第72回)税理士試験。

明日実施される法人税法・相続税法・所得税法について、「会計人コースWeb」でおなじみの先生方から、試験前日の応援メッセージをいただきました。

法人税法
 田中 政義 先生(ネットスクール)
 新山 高一 先生(東京CPA会計学院)
 星野 佑介 先生(資格の大原)
相続税法
 片桐 努 先生(東京CPA会計学院)
 梨井 俊 先生(税理士)
所得税法
 志水 大介 先生(東京CPA会計学院)
 鈴木 雅人 先生(税理士)

法人税法

田中 政義 先生(ネットスクール)

前日は「学習のしすぎ」はよくないですが、計画通りに学習しましょう。計画通りに学習することで心が落ち着きます。
「壁は乗り越えられる人の前にしか現れない」といいます。ぜひ、「合格するぞ」という気合いで乗り越えましょう! 楽しい11月が待っています!
また、本試験の注意事項は次のとおりです。

① 問題文をよく読んでから、解答しましょう。
② 理論と計算の解答バランスに気をつけましょう。
③ 問題文は2回読むようにしましょう。
④ 時間を使って考え込まないようにしましょう。
⑤ 慎重になりすぎないようにしましょう。
⑥ 慎重かつ大胆に解答しましょう。
⑦ 問題文にアンダーラインなどを引くようにしましょう。
⑧ 試験官が「終わり」と言うまで、1点でも多く取るようにしましょう。
⑨ 解答を見直す時間が作れるとよいでしょう。
⑩ 無我夢中(あるいは一心不乱)に解答しましょう。

新山 高一 先生(東京CPA会計学院)

いよいよ本試験が明日となりました。
合格するかどうか不安な人もいるかと思いますが、現在の本試験は基本的な論点を中心に出題されています。
1年間頑張って勉強してきた受験生は、基礎は十分にできあがっているので、自信をもって本試験に臨んでもらいたいと思います。
その際に、次のことに注意して受けるようにしましょう。

① 落ち着いて解答する

本試験は、緊張で普段しないようなケアレスミスをしやすいです。落ち着いて解答しましょう。焦りは禁物です。

② しっかりと問題を読んで解答する

①にもつながりますが、本試験で知っている項目が出ると、すぐに解きたくなるもの。しかし、問題の読み落としや思い込みによって間違えてしまうことがよくあります。しっかりと問題を読んで解答しましょう。

③ 難しいところには時間をかけない

難しいところは他の人も解けないので、飛ばすことも大事です。あとのほうに点を取らないといけない箇所があるかもしれないので、バランスよく解く必要があります。
ただし、白紙答案に点数はこないので、適当に何かは解答するようにしましょう。

以上のことを心がけて、最後の最後まであきらめずに頑張ってください。

星野 佑介 先生(資格の大原)

いよいよ明日、法人税法の本試験を迎えますね。今のお気持ちはいかがでしょうか。
年に1回の本試験となりますので、多かれ少なかれ、緊張感はあると思います。
その緊張をエネルギーにして、明日午前9時からの2時間を駆け抜けてください。

法人税法は税理士試験の11科目のなかでも随一の学習量、難易度かと思います。そのためか、本試験の際、難しい項目に積極的にトライする方がいらっしゃいます。
勉強した成果を出したい気持ちはわかりますが、その気持ちはぐっと堪えてください。近年の傾向として「基礎項目」が多く出題されていますので、その「基礎項目」の精度が合格の鍵となります。
「基礎項目」を極力取りこぼさないようにしたうえで、難易度が高い項目(昨年の本試験の「解散」のような問題)にトライしていただければと思います。

また、年に1回の本試験ですので、普段しないようなミスが出ます。それが本試験です。
本試験中に頭が真っ白になっても、落ち着いて1回深呼吸をしましょう。
皆さんの頭の中に必要な知識はあります。自信をもってください。

大丈夫です。焦らずに。
今までの積み重ねを信じて、本試験を闘ってきてください。
皆さんの本試験でのご健闘をお祈りしております。頑張れ!!

相続税法

片桐 努 先生(東京CPA会計学院)

明日ついに、この1年間の学習の成果が税理士試験で試されます。
直前となったからこそ、不安に押しつぶされそうな受験生もいるのではないでしょうか。
しかし、受験生の多くは同じ不安を抱えているはずですし、この不安を乗り越えてこそ試験に合格することができます。
それに、その「不安を抱いていること」こそが、皆さんのこの1年間の頑張り、努力の証でもあるはずです。

仮に、この1年間ほとんど努力をしていない人が、明日の税理士試験に対して不安を抱くでしょうか。ほとんど努力をしていない時点で、諦めの気持ちがでてきて、そもそも不安を抱くことすらないのではと思います。

この1年間の頑張り、努力の積み重ねがあるからこそ、「失敗したくない」といった試験に対する不安が大きくなっているはずです。
ということは、不安を抱いていること自体が、皆さんがそれだけの頑張り、努力を積み重ねてきた証のはずです。
だからこそ、その不安を抱いていること自体を、自信に転換しましょう。
自分が抱えている「不安」が、実は「自信の裏返し」だと認識できれば、少しは晴れやかな気分になれると思います。

試験直前の今だからこそ、頑張り、努力を自分自身が認めてあげてください。それこそが一番の応援メッセージなのではないでしょうか。
皆さんの頑張り、努力の成果が、よい結果となることを願っております。

梨井 俊 先生(税理士)

とある税理士試験受験生の話をしましょう。

通っていた予備校の演習や模試でも上位に安定して入れるようになった彼はおごることなく、試験前々日から最寄りのホテルに宿泊予約を取っていました。

試験前日の夕方、彼は宿泊先のホテル近くの回転寿司屋で食事をとることにしました。回転寿司を選んだ理由は「すぐに食べれるから」。勉強の意思を忘れなかった彼にぬかりはありません。「お飲み物は?」「ビー…」。ビールと言いかけて思いとどまるくらいにもまじめです。「ウーロン茶」、第一関門はクリア。しかしせっかくのお寿司屋さん、すこしだけ贅沢に「エビの味噌汁(お頭付き)」をいただくことにしました。着丼した味噌汁の器に乗った大きな赤海老が美しい。何の気なしに海老味噌をいただこうと頭にかじりついたとき、赤海老(学名:『ツノナガ』チヒロエビ)のツノが彼の歯茎に刺さりました。寿司屋の紙おしぼりを赤に染める流血にはじまり、ついには試験時間終了まで、彼の歯茎の痛みは続きました。

彼はその年の『翌年に』相続税法に合格しました。心の痛みは1年間続きました…。彼とは私です。

試験時間終了その瞬間まで、何が合否を分けるのか本当にわかりません。皆さんには是非100%の力を出す、そして出し切るための準備と覚悟をこの記事から学んでいただき、満足のいく本試験となることを心から祈っています。

所得税法

志水 大介 先生(東京CPA会計学院)

試験を翌日に控え、「明日の試験大丈夫かな?」と不安を感じている方、「やりきったから大丈夫!」と自信をもてている方、さまざまではないでしょうか? 
そんな気持ちになるのも、ここまで一生懸命やってきた証です。

当日は、誰にも負けない強い気持ちで、「やめ」と言われるまで全力を尽くして、執念深く取り組んでください。
最後に書いた1行が合否に直結するかもしれません。

みなさんは、今日まで後悔のないよう過ごしてきたハズです(私も記憶力向上のためDHAのサプリメントを飲んだり、ゲン担ぎに「カツ」を食べたりしました(笑))。
いい意味で清々しい気持ちで、試験委員が出題する問題をゲーム感覚で楽しみながら、自分の実力を発揮してきてください。そうすれば、おのずと合格できるハズです。
仮に合格できなかったとしても、その知識は「次回の受験」、そして「実務」に生きるハズです。
自分のやってきたことに誇りをもってください。

最後に、新型コロナウイルスなどによって受験できなかった方もいらっしゃいます。
受験できることに感謝し、自分を信じて自分のできることを、ぜひ楽しんで受験してきてください。

鈴木 雅人 先生(税理士)

長年、専門学校の講師(所得税法・住民税)をしていたので、やはり8月には特別な思いがあります。いよいよ、本試験ですね!

はじめて受験される方は、直前の直前まで成績は伸びますので、最後まで諦めずに頑張ってください!
受験経験者の方は、過去に経験したというアドバンテージがありますので、過去の受験経験を思い出し、心に余裕をもって本試験に臨んでください!

自分自身、何度も試験を受けてきて一番大事だなと思ったことは、「平常心で臨むこと」です。
合格したい気持ちが強くあるのはわかりますが、「本試験だけ特別な解き方をしてやろう」なんて思ったら合格は遠のいてしまいます。
変な緊張感や浮遊感を感じるような状態のなかで、いかに「いつも通りの力が出せるか」が勝負の分かれ目だと思います。
気負わずに頑張ってください!

そして最後に、私が働きながら受験をしていたときに弊所の代表にかけてもらった、印象深い言葉を皆さんに贈ります。
「一番いい時期に受かるよ」
私も不合格を経験し、悔しい思いもたくさんしましたが、一番いい時期に合格することができたように思います。

今年が皆さんにとって、“いい時期”となりますように。応援しています。


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