【税理士試験合格者に聞いてみた!】Q10 自己採点はする? しない? するなら方法は?


8月となり、ついに本試験!

受験生の皆さんの不安や緊張は相当なものだと思います。

そこで、そんな皆さんの励みとなるよう、合格者の方々に、さまざまなテーマの質問にお答えいただきました。

Q1 直前期の気分転換
Q2 実践していたゲン担ぎ
Q3 暑さ対策や体調管理
Q4 超直前の勉強面でやっておくとよいこと/やってはいけないこと
Q5 超直前の生活面でやっておくとよいこと/やってはいけないこと
Q6 当日の試験問題面におけるトラブルやハプニング、その対処法
Q7 当日の環境面におけるトラブルやハプニング、その対処法
Q8 やっておいてよかった試験会場での過ごし方
Q9 試験終了直後の過ごし方
Q10 自己採点はする? しない? するなら方法は?
Q11 合格発表までの過ごし方

超直前の過ごし方から試験直後の過ごし方まで、きっと今知りたい情報がどこかにあるはず。

この記事の質問テーマは「自己採点はする? しない? するなら方法は?」

試験終了後に待ち受けるのが自己採点。

税理士試験の先輩である合格者の方々は、どのように自己採点を行っていたのでしょうか?

また、そもそも自己採点を「する?」「しない?」ということも気になるかと思います。

さまざまな声が集まりましたので、ぜひ参考にしてみてください。 


必ず大手専門学校2社の模範解答を見て自己採点を行いました。理論の自己採点は厳しめにします。両校のボーダーラインを合格率50%とし、合格確実ラインは95%と考えました。

大槻 智也:税理士法人役員、33歳、平成29年官報合格(簿・財・法・消・住)]

記憶が鮮明なうちに解答を復元した後、専門学校の解答解説会に参加し、より精度の高い自己採点ができるようにしていました。それによって、自己採点の結果を受けてからの過ごし方も、より具体的に考えることができたと思います。

亀山 陽太:税理士法人勤務、34歳、平成28年官報合格(簿・財・法・消・国)]

・まずは、すぐに解答を復元していました。本試験中、復元のために特別な何かをする必要はないと思います。

・専門学校の解答解説会に出席し、本試験の間違いノートを作りました。

・専門学校の模範解答を参考に自己採点をしました。自己採点の結果では、ボーダーラインを若干下回るくらいでしたが合格でした。模範解答に忠実な自己採点をすると、結果は低めになるのかもしれません。

・合格発表を待つまでもなく、明らかに失敗したときは、早々に家族に残念会を開いてもらいましょう。

Kimur@x:税理士法人勤務、40歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)、ブログ「kimura count base」運営]

資格の大原「本試験採点サービス」を利用しました。

くまお:簿・財・所に合格、令和3年大学院修了、ブログ「税活.com」運営]

理論の点数のつけ方は、専門学校の配点を参考にしました。重要なキーワードや、重要な語尾(~とみなす。~を除く。など)がしっかり解答に入っているかが点数に影響すると思います。細かいところは、専門学校が開催している解答解説会で確認しました。

清水 小綾:税理士、20代、平成29年官報合格(簿・財・消・事・法)]

自己採点はTACと大原の模範解答を参考にしていました。忘れないように、試験翌日には解答復元を行います。そして、復元解答を解答解説会に持っていき、講師にも採点してもらいました。合格ラインに達していない場合は「もう一度勉強」の予定でしたが、合格ライン以上だったので次の科目に移りました。

SKY:税理士法人勤務、30代、平成29年官報合格(簿・財・消・相・法)]

TACと大原の2社の模範解答を見て自己採点しました。TACには通学していたので解答説明会にも参加し、講師の方に、自己採点の結果や今後の方針について相談に乗っていただきました。
また、自己採点の結果、ボーダーラインの点数しか取れず、「1年の努力を棒に振るかもしれない」という不安や虚無感に襲われることも多々ありました。そのようなときは、「どん底に落とされても這い上がる精神力が試されている」「むしろ、どん底に落とされたほうがドラマとして面白い。自分は最高の舞台にいる」と自分を鼓舞し、徐々に心の傷を癒していました。

鈴木 聖久:会社員、42歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)]

・計算は、(時間を消費するという意味でやや危険ですが)本試験で問題用紙にも解答を記載していました。そのため、計算については、比較的精度の高い自己採点ができたと思います。

・理論の採点については、日頃から厳しい【目】を養っておくことが重要です。特に、模試で専門学校の採点より自己採点のほうが高くなりがちだった方は、その相違の原因について、よく見直してみてください。次第に、どのように理論を書くべきかがわかってきます。

・模範解答による自己採点では、大原とTACの大手2社を必ず確認していました。私の場合は、両校において合格確実レベルに達していれば、実際にも合格できていました。

フジハラ:税理士法人勤務、40歳、平成28年官報合格(簿・財・消・法・相)、現在は社労士試験に向けてラストスパートをかける受験生]

・計算は、自己採点をしやすくするために、本試験で最後の数秒、ポイントとなりそうな箇所について、自分の解答を計算用紙に写していました。貴重な試験時間をそこに使うのはどうかという意見もあると思うので、人にはあまり勧められませんが…。

・答案復元をする前に模範解答を見ることはやめたほうがよいでしょう。先に見てしまうと、「そう解答した気がする」と思い込んでしまう可能性があります。

・自己採点は、主要な専門学校3社の模範解答を見て行っていました。ちなみに、私は相談したことはありませんが、「担当講師に自己採点結果を見てもらう」というのが一番信頼できるのではないかと思います。受験仲間のなかには、「その解答では、そんなに点数がつかないのでは?」と思うくらい自己採点が甘めの方もいました。特に理論は、他者に客観的に見てもらうほうがよいように感じます。

・私の夫も税理士なのですが、初受験の税法を自己採点したら、合格可能性が低い点数でした。しかし、次の瞬間に「税法は2年くらい勉強するのがちょうどいいんだよ」と言い、そのまま勉強を再開。この人の前向きさはすごいな、と尊敬しました。

You:税理士・米国公認会計士、40代、平成29年官報合格(財・簿・消・法・相)]

自己採点はしませんでした。配点がわからない以上、自己採点はあまり意味をなさないからです。

岩﨑 新:税理士(令和3年4月独立開業)、41歳、平成29年官報合格(簿・財・消・国・法)]

私の場合、答案復元をしたことがありません。また、自己採点も、理論については、自分の解答と模範解答が合っているかを確認し、計算についても、感覚的に点をつけ、ボーダーラインとの差を認識する程度でした。
5科目のうち、絶対に合格していると思えたのは2科目だけで、あとの3科目はボーダーを超えていても不合格だったこともあるので、自己採点の結果はあまり当てにしていませんでした。

匿名:会社員、30代、平成28年官報合格(簿・消・財・相・法)]


いかがだったでしょうか? 

今回は、「自己採点」をテーマにお答えいただきました。

ちなみに…! ご回答いただいた皆さんには、過去に雑誌「会計人コース」で合格体験記もご執筆いただいております。気になる方は、ぜひ2019年1月臨時増刊号や2020年1月臨時増刊号もチェックしてみてください。

次回は、「自己採点結果が出てから合格発表までの過ごし方」について。ついに最後の質問です。お楽しみに!


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