【1日1問!〇×会計クイズ】連結会計・キャッシュフロー計算書・企業結合①


加藤大吾
(公認会計士・税理士)

公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。

○×問題

P社はS社株式を1回目に5%を取得価額1,500円、2回目に20%を取得価額8,000円で2回にわたり取得し、持分法適用関連会社とした。このとき、2回目の取得時の連結会計期間において、連結損益計算書において段階取得に係る差益500円が計上される。

解答

×

投資の金額は取得原価の合計額である9,500円となるため、段階取得に係る差益は計上されない。

根 拠

企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」

26-3.持分法適用関連会社に対する投資が段階的に行われている場合には、これまでと同様に、原則として、投資日ごとの原価とこれに対応する被投資会社の資本との差額は、のれん又は負ののれんとして処理することとなる(第11項参照)。なお、各投資日後に生じた持分法適用関連会社の利益剰余金のうち当該関連会社に対する投資に対応する部分は、投資会社の利益剰余金として処理することとなる。

ワンポイントアドバイス

関連会社の場合は、支配した事実がないため、全面時価評価法ではなく、部分時価評価法によるために、連結子会社や非連結子会社のように投資の金額は時価評価されません。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


関連記事

【広告企画】会計大学院(アカウンティングスクール)12校の魅力を探る!

重版出来✨『わかる! 使える! うまくいく! 内部監査 現場の教科書』

【広告のご案内】掲載要領(PDF資料)

ページ上部へ戻る