【公認会計士試験 合格体験記】“勉強が苦手な自分でも” 合格の決め手は「教材の優先順位」


Y.H
(千葉商科大学商経学部3年)

合格時期:短答…2019年12月/論文…2020年11月
学習時間:平日・休日ともに6~7時間
学習スタイル:資格の大原、東京CPA会計学院

高校までスポーツ1本。勉強は本当におろそかにしていて、公認会計士試験の勉強をしているときに連立方程式が解けなくてつまずいた合格者は私くらいではないでしょうか。

そんな学力に問題があった自分でも、公認会計士試験では当初目標としていた年度に合格することができました。会計士試験には、基礎学力はあまり関係がないと思っています。「長時間の勉強に慣れているかどうか」という点では、受験勉強などの経験が多少の差にはなるかもしれませんが、それで合否が決まることはありません。

ここでは、勉強が苦手だった私が、どのようにして難関とされる会計士試験に合格できたのか、振り返ってみたいと思います。

勉強方法を考える時間がもったいない!

大学に入るまで勉強をしてこなかった私は、そもそも “自分なりの” 勉強方法なんてものはなく、どのように勉強を進めればよいのか悩むことがありました。

多くの方は講師に相談したりネットで情報を集めたりすると思いますが、私は「1人の合格者の教材や勉強時間などをそっくりまねる」というやり方をとっていました。

自分なりの勉強方法がない以上、最初から勉強方法を確立させるのは時間がかかってしまいます。すでに1つの正解である合格者の方の勉強方法を真似することで、それを自分なりの勉強方法としたのです。

結果的にこれはうまくいき、合格につながる正しい努力ができました。

ちなみに、勉強方法をまねたのは、SNSを通じて知り合った成績優秀者の方です。同じ大学に知り合いがいなかったため、SNSで勉強仲間をつくっていました。

教材の優先順位は客観性が大事

勉強方法は、具体的には、科目ごとに教材に優先順位をつけ、優先順位が高いものから確実に力をつけていくというものでした。公認会計士試験の試験範囲は膨大であり、教材も相当な量です。それら教材をすべて頭に入れるというのは到底できることではありません。そのため、教材に優先順位をつけて少しずつ取り組むことで、すべての教材を使用しなくても合格できる力を確実に身につけるようにしました。

ただ、その教材の優先順位というのは、受験生である自分たちが決めるべきではないと思っています。それぞれ受験生には得意不得意があり、自分で教材を取捨選択すると、試験で重要かどうかではなく、自分にとって得意か不得意かで優先順位をつけてしまう可能性があるからです。

公認会計士試験は相対評価であるため、自分が不得意であっても、ほかに得意とする人が多ければ、勉強しないと当然差をつけられてしまいます。そういったことを回避するためにも、自分で教材の優先順位を決めるのではなく、合格者の方や講師の方と相談しながら決めるべきだと考えます。

モチベーション維持のため勉強する

もうひとつ試験合格のために重要なことは、モチベーションの維持です。どうしても会計士試験は長期的な勉強が必要になりますが、これはモチベーションを維持できないと難しいと思います。

私は、日ごろの問題演習で成績上位者として名前を載せることをモチベーションにしていました。達成できたことは少なかったですが、勉強の結果をモチベーションにつなげることは、とても重要だと思います。

モチベーションがあるから勉強するのではなく、「勉強することでモチベーションを維持できるようにする」といったイメージで勉強すると、モチベーションに左右されて勉強時間が変わってしまうということも防げるのではないでしょうか。

メッセージ

公認会計士試験は間違いなく難しい試験ではありますが、正しい努力をすれば、誰にでも合格のチャンスがある試験です。大学受験までの勉強の得意不得意は、そんなに関係ありません。自分を信じて、結果を出せるような努力を続けてほしいです。私も、今までお世話になった方に感謝し、今後も努力を続けていきたいと思います。頑張ってください!


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