【1日1問!〇×会計クイズ】固定資産⑧


加藤大吾
(公認会計士・税理士)


公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。


【○×問題】

所有権移転外ファイナンス・リース取引の借手側において、貸手の購入価額が不明で、追加借入利子率(年2%)で割り引いたリース料総額の現在価値5,100,000円、見積現金購入価額5,000,000円のとき、1年目の支払利息は100,000円となる。

【正解】 ×

所有権移転外ファイナンス・リース取引のリース資産及びリース債務の計上価額について、貸手の購入価額がリース料総額の割引現在価値と見積現金購入価額とのいずれか低い額によるため5,000,000円となる。このとき、当該利率はリース料総額の現在価値が、リース取引開始日におけるリース資産(リース債務)の計上価額と等しくなる利率となる。よって、年2%(追加借入利子率)より高い計算利子率となるため、1年目の支払利息は100,000円ではない。

【根拠となる適用指針】
企業会計基準適用指針第16号「リース取引に関する会計基準の適用指針」

所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る借手の会計処理

(リース資産及びリース債務の計上価額)
22. リース物件とこれに係る債務をリース資産及びリース債務として計上する場合の価額は、次のとおりとする。

(1) 借手において当該リース物件の貸手の購入価額等が明らかな場合は、リース料総額(残価保証がある場合は、残価保証額を含む。)を第17項に示した割引率で割り引いた現在価値と貸手の購入価額等とのいずれか低い額による。

(2) 貸手の購入価額等が明らかでない場合は、(1)に掲げる現在価値と見積現金購入価額とのいずれか低い額による

(利息相当額の各期への配分)
24. 利息相当額の総額をリース期間中の各期に配分する方法は、原則として、利息法による(リース会計基準第11項)。利息法とは、各期の支払利息相当額をリース債務の未返済元本残高に一定の利率を乗じて算定する方法である。当該利率は、リース料総額の現在価値が、リース取引開始日におけるリース資産(リース債務)の計上価額と等しくなる利率として求められる。

リース資産の計上額について、貸手の購入価額(所有権移転型)または見積現金購入価額(所有権移転外型)となる場合には、利息相当額の各期への配分はリース料総額の現在価値を割り引いた利子率ではない点に注意してください。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。

★ 現金預金・金融商品の問題一覧(2020年11月分)はコチラから


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