【1日1問!〇×会計クイズ】現金預金・金融商品⑳


加藤大吾
(公認会計士・税理士)

公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。

○×問題

変動金利をヘッジするために、金利スワップ契約を締結した。本日決算日の時価が1,200円(正味の債務)のとき、金利スワップの特例処理を採用する場合、繰延ヘッジ損益1,200円(借方残高)が計上される。

解 答

×

金利スワップの特例処理を採用する場合、金利スワップについて時価評価を行う必要はなく、繰延ヘッジ損益は計上されない。

解 説

根拠となる会計基準:企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」

(注14) 金利スワップについて
資産又は負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用されている金利スワップが金利変換の対象となる資産又は負債とヘッジ会計の要件を充たしており、かつ、その想定元本、利息の受払条件(利率、利息の受払日等)及び契約期間が当該資産又は負債とほぼ同一である場合には、金利スワップを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産又は負債に係る利息に加減して処理することができる。

ヘッジ会計(繰延ヘッジ処理)を適用する場合、金利スワップについて時価評価され、評価差額について繰延ヘッジ損益として、評価・換算差額等に計上されます。ヘッジ会計の要件を満たし、かつ、(注14)の特例処理の要件(想定元本、利息の受払条件、契約期間)がヘッジ対象である資産または負債とほぼ同一である場合には、ヘッジ対象とヘッジ手段を1つの契約とみなして会計処理をすることができます。よって、デリバティブ取引である金利スワップについて時価評価する必要はありません。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


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