◆暮木孝司 先生
「何があるかわからない税理士試験で一番大事なのは諦めないこと」
税理士試験の本試験は本当に何があるかわからない。
数年前の簿記論でやや特殊とも思える項目が出題されたことがある。
幸いにも私が推していた項目だったが、予想と大きく違ったのはその難易度だった。
そのほぼ全てがかなりできる人でも解答できない程に難しい。
しかも、個別問題にしては量が多すぎることもあり、できる人ほど、すべてを飛ばすという判断は難しかった。
結果、その年の簿記論の受講生で最も出来のよい方が落ちて、さほど出来のよくない事務所の後輩はその項目をそもそも学習しておらず、全く手をつけずに受かっていた。
試験は本当に何があるかわからない。
自らわかりもしない合否を勝手に決めるなどということなく、最後まで諦めず、粘り強く頑張って合格を勝ち取ってほしい。
◆加藤大吾 先生
(早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士)
明日18日(火)、第70回税理士試験(簿記論および財務諸表論)の本番を迎えます。
本試験は普段とは異なり、どうしても緊張してしまいがちです。
また、初見の問題は、誰しも難しく感じることが多いですが、あとで振り返ってみると意外と大したことのない問題であったりします。
そこで、ぜひ試験開始直後にやってほしいことがあります。
それは、いきなり解き始めるのではなく、問題文のすべてに目を通して、どこから解いていくのか、解答戦略を練ることです。
まずは、解く順番と時間配分をおおよそ決めてから、解きやすい問題から解答を始め、確実に得点を重ねていきます。その後、比較的落ち着きを取り戻した後半で、難易度が高いと判断した問題を解いていきましょう。
ケアレスミスを最低限に抑えつつ、問いの中で合否を分けるような落としてはいけない問題をしっかり見極めて、確実に解答できるように心がけましょう。
明日の試験では、自身の努力の成果をすべて発揮していただき、悔いの残らないような解答ができることを陰ながら応援しています。