得点を上げる解答テクニック~切って青ペンで使いやすく! 問題用紙の「改造」


テクニック3 間違えたらレッドカードな内容は問題用紙全ページに書く

税理士試験においては様々な前提条件が与えられます。中にはその前提条件を忘れたまま解答をすると,その時点で不合格が確定してしまうものがあります。
例えば簿記論でいうと,
「甲社の2018年度(自2018年1月1日 至2018年12月31日)」
「決算整理後残高試算表は千円未満を切り捨て,千円単位で解答すること。」
こういった前提条件が第三問で課されることがあります。
まず事業年度については,ほとんどの問題が3月31日決算として出題されますが,まれに12月31日の問題も出題されます。これを誤ると月割計算に関わる問題は全て不正解となり,合格はほぼ不可能。
また,問題用紙は円単位で記載されておきながら,解答用紙には千円単位での解答を求めるような問題も出題されます。
こういった問題の場合,ほとんどの受験生が問題用紙の記載箇所にマーカーを引くなどして対策をするかと思います。

しかし,独特の緊張感,問題の難しさ,時間がない焦り…。様々な要因が重なり,実力が出せないのが税理士試験の本試験です。
私はマーカーを引くだけでは,問題を進めていくうちに忘れてしまう可能性があると思っていましたので,問題用紙の右下に目立つようマーカーで「12/31」「千円」のように,すべてのページに書くようにしていました。これは通常の3月31日の場合でも書いていました。
すべてのページに記載すれば忘れませんし,万が一忘れて解答したとしても,途中で必ず気づきます。10秒くらいのタイムロスとなりますが,たった10秒で即不合格になってしまうリスクを軽減できるのであれば,費用対効果が高いのでこの方法を取り入れました。

問題用紙を自分スタイルに改造してみて

受験2年目には,上記テクニックを用いて簿記論及び財務諸表論に挑みましたが,どちらも合格することができました。簿記論については,第三問で税抜経理の問題が出題されましたが,通常は解答が困難な未払消費税等,法人税等調整額,未払法人税等まで正解できたので,50点満点に近い点数だったと記憶しています。そのため,かなり時間に余裕もありました。
結果として,働きながら2年間で3科目に合格でき,大変満足のいく成果を得ることができました。
もちろんご紹介したテクニックについては向き不向きはあるでしょうし,万人に向くものではないと思います。またテクニックでしかないため,これを活かすのは基礎となる毎日の勉強があってこそです。
とはいえ,私のようにハマった場合,短期間で点数が向上し,C判定受験生が余裕で合格できるレベルに達したのも事実です。
よって一度試して頂く価値はあると思いますし,それが厳しい受験生活の一助となれば幸いです。

【プロフィール】
税理士には珍しい理系出身。元さいたま市の地方公務員。在勤中に5科目合格を果たし,税理士業界に転職。また勤務税理士時代にビジネススクールに通学し,首席にて卒業。MBAホルダーとなった勢いで池袋にて竹田健司税理士事務所を開業。受験生を応援するため,細かい受験テクニックをブログ(https://take-tax.com/)にて公開中。過剰なサッカー愛から,ウイニングイレブンの第一回公式大会に出場。埼玉県予選を優勝し,関東大会まで進出した元ゲーマー税理士。


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