担当編集者が教える!『財務会計講義』の読み方・使い方②


4.第20版→第21版への主な改訂点は?

これもよくある質問。

第21版は、2019年7月にASBJが公表した企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」の内容を盛り込んだことがメインの改訂になります。
本基準は、単に時価の概念を明らかにするだけでなく、本基準に連動して金融商品会計基準、棚卸資産会計基準も改正されていますので、こちらも反映させています。

また、2019年10月にASBJが公表した、(1)基準第29号「収益認識に関する会計基準」に対して表示と開示に関する規定を追加するための改正案と、これに伴う(2)基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」の改正案、および(3)「会計上の見積りの開示に関する会計基準」の新設案、ならびに(4)基準第24号を改正して「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」とするための公開草案もフォローしています。

これらの公開草案は確定すると、(1)と(2)は2021年4月1日以降に開始する年度の期首から、また(3)と(4)は2021年3月31日以後に終了する年度の期末からの適用が予定されるとともに、早期適用の許容も予定されています。
したがってこれらの新しい論点についても、前もって理解を促進しておく必要があることから、積極的に取り上げて解説しています。

その他、より読みやすく・わかりやすくなるよう随所に手を入れています。もちろん、巻末に収録されている財務諸表の実例も、版を改めるごとに更新されています。

ぜひ本書をしっかりと読み込んで財務会計の理解をより深めていただき、また受験生の皆様には合格を勝ち取っていただければと思います。

〈参考文献〉
野口倫央「テキスト選び 早く受かる人は基本書を読みこなす!」『会計人コース』2017年9月号
吉田武史「財表理論 基本書の読み方」『会計人コース』2014年10月号
和田博志「誰も教えてくれなかった!基本書の読み方」『会計人コース』2012年10月号
和田博志「和田教授の財表理論実況中継〔第1回~第7回〕」『会計人コース』2013年8月号~2014年2月号

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税理士・会計士受験生必見! 桜井久勝先生著『財務会計講義』、 そのよりよい読み方・使い方を担当編集者が考えてみた!❶


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