1 本書のよい点って?
まず、本書のよい点をみていきましょう。
私が本書の担当になった時、すでに本書は受験生にも支持されており、また全国の大学でも多数採用されていました。
しかし、当時の私、一通り読んではみたものの当初そのよさがイマイチわからなかったんですよね……。(桜井先生、ゴメンナサイ)
で、採用してくださった先生に片っ端から「本書のどの点がすぐれているのか?」を聞きまくりました。
いろいろ伺ったのですが、集約すると以下の4点でした。
① 財務会計の全体像を420頁弱という通読できる分量を単著でまとめていること
② 文章で説明するだけでなく、取引・事象を数値例と仕訳で考えることで、その取引・事象の財務的影響を明確に認識できるとともに、その会計基準への理解が深まること
③ 自説を極力おさえて、オーソドックスな解説に徹していること
④ 制度改正が頻繁に行われている中、毎年改訂して最新の制度改正をフォローしていること
①~④について、もう少し詳しくみていきます。