【会計人ペディア】税理士試験の科目免除制度を利用するメリットは?


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税理士になる1つの選択肢「大学院ルート」

現在、税理士試験は各科目合格率10%前後と、かなりの難関になっています。

特に税法科目は、会計科目をクリアした人たちとの一段とハイレベルな戦いになります。

そのため、1科目合格するのに2~3年、もっと多くの時間がかかってしまう方も多いようです。

そこで注目されているのが、大学院ルートによる科目免除制度。

大学院を修了し、修士論文が国税審議会の認定を受けられれば、税法科目の場合は3科目中1科目免除、会計科目の場合は2科目中1科目免除を受けられるというものです。

詳しくは、前回の記事をご覧ください。

近年税理士試験が難化していることから、大学院への進学を考えている方も多いでしょう。

ここでは、大学院ルートによる科目免除制度のメリットと留意点を考えてみます。

大学院ルートのメリットは?

まず、メリットとしては、以下の2点が挙げられます。

① 2年間で大学院を修了し、修士論文が国税審議会の審査をパスすれば、科目免除が受けられる!

試験ではいつ合格できるかは不透明ですが、大学院では2年という確実な期限で科目免除が受けられます。

将来のライフプランを考えるうえで、これは大きなメリットの1つといえるでしょう。

② 税法・会計学に関するより深い知識や思考力を身につけることができる!

大学院では大量の知識を習得するというよりは、思考力の養成が重視されています。

今後、実務において未知の問題に直面した際にも、どのように考えて解決に導けばよいかという思考力を鍛えることには、大きな意義があるといえます。

・・・・・・というとバラ色の世界にみえますが、以下の点は注意が必要です。

進学を検討する際に考えておきたいことは?

① お金がかかる

当然ですが、大学院に進学する場合、私立では2年間で約180~200万円前後、国公立では2年間で150万円前後かかります(大学院により異なりますので、志望する大学院のHPでご確認ください)。

また、書籍代も専門書は高額なため年間10万円前後は用意しておく必要があります。

結構お金がかかりますね。

② 時間を取られる

当たり前ですが、2年間で必要な科目を履修し、修士論文作成の指導を受けて修士論文を完成させるには、講義に出席するだけでなく、資料収集や自習、論文執筆の時間が相当かかる覚悟が必要です。

特に、仕事や税理士試験との両立は大変だと思います。

③ 試験対策とは違う思考・能力が必要になる

大学院は「研究」をする場で、修士論文はその成果を示すものになりますので、試験対策とは異なった思考・能力が必要になります。

そのため、試験対策の延長というイメージで進学するとギャップに苦しむと思います。

その他

上記①~③のほかに

④ 仕事をしている場合、両立できるか?(職場の理解があるか)

⑤ 仕事をしている場合、大学院の立地、カリキュラムなどの点でみても両立可能か?

⑥  家庭をもっている場合、家族の理解が得られるか?

などもよく検討する必要があります。


税理士試験が難化するなか、どうしてもある科目がとれず5科目そろわない、といった場合、大学院への進学も1つの選択肢になるでしょう。

しかし、ある先生と大学院進学についてお話した際、「大学院では『試験のほうが楽だった』と思うぐらい勉強することになる」とおっしゃっていました。

また近年、国税審議会の審査も厳しくなってきて、2年で修了できない例もあるとのことです。

ですので、安易な気持ちで進学すると、お金・時間・労力の浪費になってしまいます。

進学を検討する際は、①大学院のHP、②オープンキャンパス・進学相談会、③在学生や修了生の話をきく、などにより十分に検討されることをオススメします。

なお、税理士の大学院ルートに興味のある方は、以下の書籍も参考にしてみてください。

著 者:会計人コース編集部
価 格:本体1,700円+税
発行日:2020年9月29日
頁 数:144頁

目次
Part1 私たちの大学院体験記
Part2 税理士になるための「大学院ルート」とは?
Part3 1からわかる大学院生活
Part4 入試2大関門の対策法
Part5 修士論文の書き方

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