問 題
次の〔資料〕に基づき,下記の問に答えなさい。なお,為替予約の会計処理には,原則処理を用いる。また,会計期間は,1月1日から12月31日までである。
問1 X1年11月1日の仕入時の仕訳を示しなさい。
問2 X1年12月31日の整理仕訳をヘッジ対象とヘッジ手段ごとに示しなさい。
問3 X2年3月30日の決済時の仕訳をヘッジ対象とヘッジ手段ごとに示しなさい。
〔資料〕
1.X1年11月1日に,商品1,500千ドルを仕入れた。代金は掛けとして,支払期日はX2年3月30日である。
2.X1年12月1日に,この外貨建買掛金の為替変動によるキャッシュ・フロー変動リスクをヘッジするため,X2年3月30日を決済日とする1,500千ドルのドル買い円売り為替予約を締結した。
3.直物為替レートおよびX2年3月30日を決済日とする先物為替レートの推移は,以下のとおりである(1ドル当たりの円貨額)。
〔平成28年第Ⅰ回短答式問題19・改題〕
<ヒント>
為替予約の会計処理の原則処理は独立処理である。よって,ヘッジ対象(外貨建金銭債務)とヘッジ手段(為替予約・デリバティブ取引)とに区分して会計処理を行うこと。よって,ヘッジ対象の会計処理は為替予約がなかった場合と同様に,換算損益および決済損益を算定するとともに,ヘッジ手段は決算日に時価評価を行い,評価損益を為替差損益として当期の損益に計上する。