2 やっぱり「仕訳」が重要!
一般的には,専門学校における簿記の講師は,成績優秀者がなる場合が多く,彼らの解き方を真似したとしても,簿記が苦手な受験生には,必ずしも通用するとは限りません。
その原因として考えられるのは,彼らは,決算整理仕訳を自分の頭の中でイメージできているので,最小限度のタイムテーブルや図を下書き用紙などにメモしながら,総合問題を解いているものと思われます。
したがって,基礎となる仕訳がイメージできていないにもかかわらず,その計算過程を覚えようとしても,総合問題を解けるようになるのは難しいのです。
本連載では,決算整理事項に書かれている問題文を読んで,決算整理仕訳をすべて書き出し,決算整理前残高試算表の各勘定科目の総勘定元帳(T勘定)をイメージしながら電卓をたたき,貸借対照表と損益計算書を解答していく方法を実践してください。
ただし,貸借対照表と損益計算書(または決算整理後残高試算表)の金額が解答箇所となり,決算整理仕訳を直接問われることはないことから,「決算整理仕訳をする時間がもったいない」と思う人も多いでしょう。そこで,限られた時間内で合格目標点に達する必要があるので,次のようなステップアップを図るようにしてください。
ステップ 1
決算整理仕訳をすべて書き出して,B/S・P/Lを解答する。
↓
ステップ 2
省略できる決算整理仕訳を増やしていく。
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ステップ 3
問題文を読んで,頭の中で決算整理仕訳をイメージできるようにする。
ぜひ本連載で、総合問題を得点源にしましょう!
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