簿記検定、税理士試験、会計士試験の受験生は、「計算は得意だけど、理論はニガテ」という方も多いと思います。
原因は、テキストを丸暗記しようとしているからではないのでしょうか。
近年の税理士試験(財務諸表論)の出題に見られるように、出題者(試験委員)の先生方は暗記ではなく、「どのくらい理解しているか」を求めていることは明かでしょう。
そんなとき、貴方の救世主となるのが『会計法規集』です!
ここでは、『会計法規集』読み方・使い方について、3回にわたり解説します。
Q1 そもそも『会計法規集』って何?
A 『会計法規集』(以下「本書」)は、「会計諸基準編」に企業会計原則や各種会計基準を、「会社法編」「金融商品取引法編」に関係法令を収録しており、日本の会計制度の根幹となる文書・資料等を収めたものです。
日本の制度会計には、すべての会社が従うべき「会社法会計」といわゆる公開会社が従うべき「金融商品取引法会計」の2つがあります。
そして、会社法に従って計算書類を作成する場合、形式面は会社計算規則の規定に従う一方、会計処理は「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」に従うものとされ、その代表的なものが企業会計原則、企業会計基準その他の会計基準等です。
金融商品取引法に従って財務諸表を作成する場合も、形式面は財務諸表等規則等の規定に従う一方、会計処理は「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」に従うものとされ、企業会計原則、企業会計基準その他の会計基準がこれに該当します。
この関係を図解すると、以下のようになります。