どうやった?どうだった?税法大学院入試対策~【後編】実際の試験について
- 2026/3/18
- 科目選択・大学院

H.O(30代/地方公務員)
【編集部より】
税法大学院への進学を考えている方も多いと思います。実際、どんな対策をしたか、面接はどうだったかについてのリアルな体験レポートを前編・後編にわたりご執筆いただきました。
倍率は?受験者の数は?
1校は募集人数15名程度に対し、受験人数は20名程度でした。
もう1校については、募集人数10名程度に対し、受験人数は3名でした。
なお、両校ともに欠席者は居ませんでした。
私は、両校ともⅡ期受験であったため、Ⅰ期受験の状況はわかりませんが、数年前の税理士試験の改正における簿財の受験資格の緩和を受け、SNSでは、「大学院の倍率がすごく上がっている」等の情報も流れていたため、若干の不安がありました。
しかし、両校とも合格できたことから、倍率は例年と同様であると思われます。
また、今後も大きな変化はないのでは、と思われます。
提出物は?
準備にあたり最も時間を要したものが「研究計画書」でした。
1校は1,200字での執筆を求められ、もう1校については、2,000字での執筆が求められました。
また、理由は不明ですが、受験した2校ともに手書きでの研究計画書を求められました。
それ以外は、大学の卒業証明書(社会人受験であったため)や履歴書等、短時間で準備できるものでした。
服装は?
私は、全ての受験において、上下黒のスーツでクルーネックのセーターを着て行きましたが、受験生のほとんどが、上下黒のスーツに白いYシャツでネクタイも着用しており、正直驚きました(少数派ではありますが、私服の方も居ました)。
服装が合否にどの程度影響を与えているのかは不明ですが、面接官の問われた質問に対し、緊張の中、的確な回答をすることが求められるため、個人的には、そこまで堅苦しい格好をする必要はないと思いました(常識の範囲内で清潔感の保たれた格好であれば支障はないと思われます)。
面接における試験委員の着眼点は?
1校については、大学院の方が受験生全体に対し、「面接の趣旨として、研究計画書に基づく修士論文を国税審議会へ提出した際、国税審議会をパスできるか否かに着眼したうえで、研究計画書の内容を軸に面接を行う」旨の発言があったことから、面接官はそのような着眼点を持って受験生を精査しているのだと思われます。
なお、もう1校については、面接内容を振り返っても、面接官の着眼点は不明でした。
筆記試験の内容は? ※1校のみ実施
「税法と関係法律等(施行令や施行規則、通達や条約等)との関係について述べなさい。」といった内容でした。
これについては、オープンキャンパスに行った際、私が大学院側に対して、「筆記試験の対策」について質問しており、大学院側から「過去問の研究をしておけば問題ない」と伺っていたことから、過去問を解いて対応しました(※過去問は大学院のHPに掲載されていました)。
なお、自分を含め、会場にいた受験生の多くが、答案用紙の7割、8割程度を埋めていたという印象でした。
面接時間は?雰囲気は?
面接時間は、概ね15分から20分程度であり、面接官は2、3名でした。
基本的には、終始穏やかな雰囲気であり、圧迫面接のような質問(当方からの回答に対して深く追求されるような質問)はありませんでした。
面接官からの質問内容は?
以下、面接官から問われた全ての質問を列挙します。
なお、受験した2校において問われた全ての質問を列挙しておりますので、実際はここまで質問されることはないと思われます。
また、基本的な質問が多く、返答に窮するような質問はありませんでした。
Q1 本学への志望動機を教えてください。
→「なぜ税理士を目指したのか?」「なぜ試験でなく税法大学院なのか?」「なぜ御校なのか?」を簡潔明瞭にまとめて説明しました。
Q2 現職(税部門にいた時)で特に大変だったことは?
→タワーマンション補正の改正がされた年であったため、システム改修が間に合わず、マクロ(VBA)を使う等の工夫をして取り組んだ話をしました。
Q3 今の部署ではどんな仕事をしているのか?
→現在の担当業務を簡潔明瞭に説明しました。
Q4 仕事しながら勉強は大変だったでしょ?
→大変であったが、計画性をもって取り組んできたと説明しました。
Q5 大学では何の研究をしていた?
→定性的データのみを用いた株価変動の予測アルゴリズムを構築したことを説明しました。また、研究発表の際に、教授から受けたフィードバックの内容も説明しました。
Q6 他の大学院の選考状況及び他校に受かったらどちらに進学するのか?
→他に1校受験すると説明しました。また、両方合格した場合は、御校に進学したい旨、伝えました(理由も含めて)。
Q7 修士論文が国税審議会を通ったら税理士になるの?研究者ではないの?
→「税理士になります。」と回答しました。
Q8 公務員は辞めるのか?
→「辞めて転職します。」と回答しました。
Q9 実務と試験勉強では内容が違ったでしょ?
→試験と実務において、それぞれ異なる難解な部分を示したうえ、実務経験が試験勉強に活かされた点についても述べました。
Q10 法律や条例の読み方は問題ないか(例えば、「、」の使い方や「及び」と「並びに」の使い分け等)?
→使い方や使い分けについて、簡潔明瞭に答えました。
Q11 研究計画書のテーマが書きにくい気がするので、変えてもらうかもしれない。
→「わかりました。」と答えました。
Q12 逆に何か質問はありますか?
→「修士論文の作成において先生が学生に期待することは何か?」「率直に自分の研究計画書に対する印象や感想は?」について質問しました。
入試の結果は?
2校受験し、2校とも合格することができました。
なお、合格発表後から入学手続きまでの期間は長くないため、入学手続きにかかるスケジュールを入試要項や大学院の入試課等で確認しておいた方が安全かと思われます。
おわりに
2回にわたり、私の大変についてお話ししました。
大学院の受験は、税理士試験に比べると倍率は低いかと思いますが、準備の仕方や受験生に対して求められる資質が異なると思います。
これらの相違を明確に整理し、「なぜ試験の受験ではなく、大学院なのか?」について自身に問うていただき、合理的な動機をもって受験対策と本番に挑むことができれば良い結果が出ると思われます。











