M.S
(20代、会計事務所職員)
<受験情報>
・合格科目:財務諸表論(令和5年度、1回目)
・学習スタイル:資格の大原(通学)
▶トップ画像は使用教材と文房具、電卓(本人提供)
私は初学ですが、全国模試で1位をとりました。
また、約1年間で約2,200時間勉強しました。
もちろん、一発合格しました。
とても充実した期間だったので、合格体験記で伝えたいことは山ほどあって、何を書くべきか迷いました。
そこで、財務諸表論を勉強しているときから大切にしている考えをお伝えします。
私の合格体験記が少しでも資格学校に通う受験生の参考になれば幸いです。
「合格の王道」=資格学校の学習計画に従うこと!
勉強法は三者三様、つまり合格者の数だけ勉強法もありますが、私は資格学校に通う受験生の合格には王道があると考えています。
それは各資格学校が提供する学習計画に従って勉強することです。
資格学校に通う受験生がすべきことは、その学習計画に従って
【授業を受ける→復習する→テストを受ける】
という学習サイクルを毎月行い、それを約1年間継続するだけです。
これが資格学校に通う受験生の合格の王道だと思います。
私も基本的にこの勉強サイクルを継続して全国模試で1位をとり、合格しました。
もちろん、受験生それぞれのさまざまな事情でスケジュール通りに勉強することが難しいときもあります。
そのときは、自己判断で講義を切らず、諦めてしまう前に、おそらく同じような相談を何度も受けている資格学校の先生に相談するべきだと考えます。
私は、税理士試験に関して素人である自分よりも、受験のプロである資格学校の先生方を信じたので、何か不安になったり迷ったりしたときはすぐに相談していました。
一発合格のコツは資格学校を信じて継続することです。
優先すべきはテキストに載っている論点のみ!
資格学校を信じるということに関連して、「学校の教材以外にも手を広げたほうがいいのか」「テキストに記載されていないような論点を押さえなくていいのか」、このような不安を感じたことはないでしょうか。
これらは私が実際に不安を感じたことです。
経験から言うと、合格が目的であれば、気にしなくて大丈夫です。
各資格学校はその年度の本試験の出題予想をして、出目が高いあるいは重要度が高い論点をテキストに載せています。
模試においても、基本的にはテキストに記載されている論点や、他の論点との重要度の比較衡量の結果テキストに載せられなかったものの出題可能性が高い論点を出題していると考えられます。
ですから、読み込むべきは、最重要論点が会計基準から抜粋して記載されているテキストです。
優先して押さえるべきは、テキストに記載されている論点です。
もちろん本試験でも模試でも、いくらテキストを読み込もうと問題集を繰り返し解こうと、見たこともない論点が出題されます。
これは解けません。解けなくていい問題です。
ですが資格学校を信じて教材を消化することで、「習った論点なら全部解ける」という自信をつけることはできます。
「見たこともない論点が出題されたらどうしよう」
ではなく、
「解くべき問題が解けなかったらどうしよう」
と不安になるべきで、その不安は資格学校の教材を十分に消化すれば解消されます。
私は模試で良い成績をとるために+αの勉強もしましたが、本試験で私を支えたのは「他の受験生に解ける問題は私も同じく解ける」という自信です。
なぜ、他の受験生が解ける問題を解けることが重要か?
他の受験生に解ける問題を同じように解けることがなぜ重要か、理論問題を例えに私なりの考えをお話しします。
税理士試験において、多くの受験生は財務諸表論で初めて理論を学習すると思いますが、理論学習では、日常生活で使わない日本語が多く登場します。
日本語で書かれてはいますが、私たち受験生にとっては使い慣れた表現ではありません。
そのため、使い慣れていない表現に暗記しづらさを感じ、少しでも暗記しやすく、少しでも速く記述できるようにと、暗記すべき文章を改変した結果、文章の意味が原文と違ってしまうことがあります。
しかし、原文の趣旨を理解できていないまま改変してしまうので、元の文章から文意が変わっていても違和感を覚えることができません。
たとえば、実現主義の2要件が試験で問われた場合、この理論は最重要論点ですから、おそらく、合格する受験生はみんな「財貨又は用役の移転及びそれに対する現金又は現金同等物の取得」と記述するでしょう。
そのなかで、仮に「物の引渡しやサービスの提供をして、対価を得ること」と記述した場合、理解の伴った文章かどうかはさて置き、パッと見で、その解答は非常に目立つと感じます。
模範解答と同じ意味のつもりで記述したその文章は、私たち受験生の違和感センサーを素通りし、採点者である先生方の違和感センサーに引っかかります。
先生方は正しい文章を見慣れていますから、見慣れない文章は目立つのです。
悪目立ちしたその文章が正しく理解できていないと判断された場合、その解答が減点されるだけでなく、答案全体としてマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。
多くの受験生が解けない問題を自分も同様に解けなくても、大量にある不正解の答案に紛れますから、合否の直接的な要因にはなりませんが、マイナスの印象を与えてしまうのは不利になると考えます。
私が考える合格答案とは、目立たない答案であり、目立たない答案とは、合格する受験生の多くが正答できる問題を採点者が見慣れた表現で同じように正答できている答案です。
このような答案を作成するために、元の文章と一言一句違わず精度高く暗記すること、他の受験生が押さえている論点は必ず押さえることが重要だと私は考えます。
最後に
私が財務諸表論で全国模試1位をとることができたのは、自分の努力だけではなく、サポートしてくれる家族、配慮してくれる職場、いつも話を聞いてくれて、成果を褒めてくれる友達や学校の先生方のおかげです。この場をお借りして感謝申し上げます。
また、私に合格体験記を執筆する貴重な機会をくださった恩師に感謝申し上げます。
税理士試験の受験生の皆さん、合格を目指して一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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