夏
(会計事務所勤務、30代)
<受験情報>
・合格科目:財務諸表論(2023年)
・学習スタイル:かえるの財務諸表論(通信講座)
▶トップ画像は愛用していた文房具(本人提供)
税理士を目指したきっかけ
簿記3級を勉強しているときに、「商品評価損は計上するのに、なぜ商品評価益を計上しないのかな?」という疑問をもったことが、税理士を目指した最初のきっかけだと思います。
もっと会計について勉強したいなと思ったのです。
まず、概念を知りたかったので財務諸表論から勉強を始めました。
現在、実務にも携わり、会計だけでなく様々な税目の勉強の必要性を感じています。
かえるの財務諸表論について
私が受講していた「かえるの財務諸表論」は、大手資格学校で講師をされていたこともある諸角崇順先生(通称“かえる先生”、Xアカウント:@Sakura_Saku1218)によるインターネット上の資格学校です。会計人コースWebでも執筆をされているので、記事をご覧になった方も多いのではないでしょうか。
通信講座のため、講義の視聴時間を自分で管理できたことがとてもよかったです(特に早朝に視聴する理論の講義が好きでした)。
かえる先生の講義は試験約1ヵ月前に終了します。
答練を終えた後、このように弱点を補う時間があったことも、合格に結びついた要因の1つだと思っています。
また、直前期になると毎日、理論の課題があり、アウトプットの重要性もひしひしと感じました。
毎日理論問題を解いたことで、理論の記述の所作が身につき、解答を絞り出す力が磨かれていきました。
財務諸表論の学習準備として
「学習を始める前に、基本書を1冊読みなさい」と教わったので、書店で会計関係の本を立ち読みして『エッセンシャル財務会計』(井上 達男・山地 範明 著、中央経済社)を選びました。
基本書に目を通すことで流れと空気感をつかむことができました。
【編集部オススメ!】
【税理士・財務諸表論】“自分だけの1冊”を見つけよう! かえる先生が教える「基本書」の選び方
【税理士・財務諸表論】理論が1本の線になる! かえる先生が教える「基本書」の読み方
個別問題対策で工夫したこと
個別問題については、講義後すぐにテキストの設例を解き、「わかるから、できる」に変わっているか確認しました。
インプットの後すぐに睡眠をとると必ず忘れるので、講義後すぐに設例と宿題を解くことが大事だと思います。
この時点で間違えている場合は、講義を再視聴します。正解していれば、別の個別問題へ。
個別問題を解くときは、以下の基準で、でき具合を把握しました。
◎ 設定時間の7割で解ける状態 〇 設定時間で解ける状態 △ 解けるが設定時間を超える状態 × 解けない |
個別問題の標準時間は、余計な動きをすると必ず時間をオーバーしてしまうので、そうならないように日々の目標として演習に取り組んでいました。
また、個別問題対策で特にオススメなのは、個別計算問題の問題上に書いてある題目(論点名など)を消すことです。問題を読む前に論点がわかってしまうので、修正テープなどで物理的に消してしまっていました。
こうすることで、ちゃんと問題文を読むクセがつけることができました(経験者は語る)。
総合問題対策で工夫したこと
総合問題は、「どうすれば二度手間にならず、ジタバタせずに解けるのか」を常に考え、“あしらい方”を身につけるイメージで解いていました。
実際、仮計算表は作らず、仕訳、T勘定と直接転記で解いています。
また、勘定科目の絡みを常に意識しました。
「現金預金」や「仮払金」はどの勘定科目とも絡む可能性がある、債権は「売上」「貸倒」「商品」にも絡むかな、というようにイメージトレーニングをしてました。
そして、苦手な論点(たとえば棚卸資産)については、総合問題集の各問題における棚卸資産の論点だけを横解きしました。
総合問題は個別問題の集合体です。
それならば、総合問題を個別問題に見立てて解けばいいと考えました。
ちなみに、総合問題については、極端に時間短縮をして解くことはしませんでした。
理論暗記で工夫したこと
理論暗記は、以下の手順で行いました。
① 講義後、暗記教材を読む。 ② キーワードを暗記する。→文章の出だしは強く暗記するイメージ ③ 暗記できた時点で短く区切って暗記する。 |
暗記した内容が頭から抜けてしまっていたら、フリクションペンで〇印を付けていました。
また、「暗記」と「理解」は同時並行するようにしましたが、暗記しにくい論点(外貨換算会計、純資産会計)は暗記教材ではなくテキストを暗記しました。
ただ、概念に関する理論は正直なところ、もっと暗記しづらかったので、こちらは講義内容を暗記しました。
X(旧Twitter)でかえる先生が発信されていた「#年末年始100時間チャレンジ」に参加しているときに企業会計原則はすべて暗記しました。
「概念フレームワーク」の学習以降は、TACの公開模試までに一度仕上げるイメージで暗記の予定を組みました。
さいごに
「生きるために必要な時間以外は全て勉強へ」を体現できた1年でした。
「量の先に、質がある」、「型の先に、技術がある」と信じています。
この場を借りまして、1年間ご指導いただいたかえる先生に御礼を申し上げます。ありがとうございました。
通信講座なのに、なぜか孤独をまったく感じませんでした。
また、税理士受験生の皆様、これからもよろしくお願いいたします。
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