🍀春休みに本を読もう!村上昌志さん(監査法人勤務)がオススメする課題図書📚


【編集部より】
もうすぐ新年度。この春から「会計の勉強を始めよう」と考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで、本企画では、学者・実務家など6人の読書愛好家から、会計人コースWeb読者の皆さんにオススメする「春休みの課題図書」をご紹介いただきました(1日お一人の記事を各週で掲載します・順不同)。
受験勉強はもちろん、仕事や人生において新しい気づきを与えてくれる書籍がたくさんラインナップされています。ぜひこの機会にお手にとってみてください!
今回の記事では、監査法人に勤務する村上昌志さん(公認会計士試験合格者)に課題図書をお薦めいただきました!

オススメ① 『稲盛和夫の実学―経営と会計』(稲盛 和夫 著、日本経済新聞)

簿記・会計を勉強中の方にオススメです!
こちらは私が学生時代に読んで心が動いた本の一つです。簿記や会計の知識がなぜ必要なのか、どこでどのように役立つのかが具体的に記載されています。テキストを読むだけでは学んだことをどのように活かせるのか想像しにくいですが、この本を読むと具体的なイメージが湧くと思います。

また、実務的な話が本音で語られているので心に響きます。語りかけるような文章で熱意を感じられる本です。特に、「一対一の対応」の原則の章は今でも刺さります。私は公認会計士試験の勉強で苦戦していた時、この本を読んだおかげで改めて勉強を頑張ろうと思えました。この本を読むと、きっと勉強のモチベーションになると思います。

オススメ② 『フローチャートでわかる経理・財務現場の教科書』(𠮷田 延史 著、中央経済社)

若手の経理・財務担当者、監査法人1年目の方にオススメです!
この本をしっかり読むと、会計周りのフローや誤謬(ミス)・不正を防ぐための統制をイメージできるようになります。フローチャートに加えて証憑書類の図や仕訳を使った説明もあり、わかりやすいのでスッと頭に入ってきます。また、想定されるルール違反やそれを防止する方法まで記載されており、かなり充実した内容になっています。各章ごとにあるコラムも面白かったです。152ページと専門書の中では薄めの本ですが、読みごたえがあります。

勉強と実務ではどうしても乖離があるので、簿記や会計を大学や受験勉強等で深く学んだ方でも、業務プロセスや統制、関連資料を頭でうまくイメージができず苦戦するかもしれません。しかし、この本は実務との乖離を埋める手助けをしてくれます。ぜひ一度読んでみてください。

オススメ③ 『財務諸表監査の実務〈第4版〉』(南 成人・中里 拓哉・ 高橋 亮介  著、中央経済社)

監査法人スタッフの方におすすめです!
一般的な監査論の本とは異なり、実務に特化した内容が記載されています。特に監査調書例を用いた解説等、具体例が豊富でイメージしやすいです。受験勉強の復習箇所(特に前半)も多々ありますが、実務的な説明が豊富で非常に面白いです。

実は、「確認」の事前準備で失敗したことがあったのですが、それに関する内容が記載されていて驚きました。この本を先に読んでいたら・・・なんて思ったりもしています。

仕事を振られた際に事前に読んでおくと、タスクの意味・役割をより理解できるので、その仕事が楽しくなるかもしれません。もちろん、事後的に読んでもかなり効果があります。勤務先の後輩全員に勧めているほどおすすめの本なので、ぜひ読んでみてください。

<執筆者紹介>

村上 昌志(むらかみ・まさし)

公認会計士試験に合格後、コンサルティング会社で原価計算や創業支援、事業計画作成等の業務を経験し、監査法人へ転職。監査法人では金融を主軸としつつ、卸売業、アミューズメント会社等、多岐にわたって監査を経験。最近ではIT監査や任意監査も担当中である。
また、日本公認会計士協会準会員会にて、幹事として研修の企画・運営をしており、Excel研修の講師として登壇経験もある。
Twitter(@masashikaikei)


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