堀川塾塾長 堀川 洋
【編集部から】
税理士試験の申込も完了し、いよいよ本番を見据える時期。
皆さんは、どのような学習スタイルや生活スタイルで直前期を過ごしているでしょうか。
堀川 洋先生(堀川塾塾長)によるチェックリストをもとに、本試験までの学習スタイル・生活スタイルを見直し、合格可能性を高めましょう!
学習・生活スタイル見直しチェックリスト
該当する項目をチェックしてみましょう。何項目にチェックがつくでしょうか?
学習面
( )受験に申し込んだことを後悔していない。
( )何から手をつけ、何を中心に学習すればよいのか目処がついている。
( )特定の分野に偏った勉強ではなく、まんべんなく勉強している。
( )答練の問題を、しっかり解いている。
( )いつも勉強する時間が決まっている。
( )過去問を確認した。
( )周りに流されず、自分がやるべきことを勉強している。
( )今からヤマを張るようなことはしていない。
( )順調にある程度の論点には手をつけた。
生活面
( )勉強や試験のことは常に頭のなかに置いている。
( )毎日勉強している。
( )電車での移動中などスキマ時間を有効活用している。
( )試験を第一に優先している。
( )飲酒や暴食は控えている。
( )十分な睡眠時間がとれている。
( )周りから「頑張ってるね」と言われることが増えた。
( )仕事や学校を言い訳にせず、学習時間を捻出している。
( )勉強中、スマートフォンの電源をオフもしくはマナーモードにしている。
( )試験以外のことで、お金を使う機会が減った。
あなたの診断結果はいかに?
チェックの個数をもとに、本試験までの学習アドバイスを送ります。
15個以上 → その調子で頑張ろう!
学習が順調に進んでいます。現在、余裕を感じるのは、これまでの学習成果のおかげでしょう。
しかし、後続の受験生もどんどんと背後に迫っています。ウサギとカメの競争ではありませんが油断大敵!
本試験では「なぜ君が不合格なの?」という結果が多いのも事実です。「驕(おご)る平家は久しからず」と言われます。
今後も気持ちを引き締め、後続の受験生をさらに引き離すべく、ラストスパートをかけてください。
8個~14個 → もう一歩!
調子がよいときもありますが、答練などで悪い結果が続くと不安感が増したりするはずです。
しかし、これは受験生なら誰でも経験すること。決して学習が遅れているわけではないので安心してください。
今後も調子の良し悪しがあるでしょう。それでも精神的に動揺しないで「次こそ頑張ろう」とか「これからは注意しなくちゃ」などと前向きに考えてください。
7個以下 → 今すぐ見直そう!
学習面でも生活面でも不安な状況です。これはすべて学習量の不足が原因となっています。
今後は学習する時間を朝や週末などと明確に決めて、その時間は集中して勉強してください。学習内容が充実すれば精神も落ち着き、きちんと試験に向き合うことができます。
また、学習「時間」を固定するだけではなく、学習「計画」を決めることも大事です。2~3日、さらに1週間程度、いつ何を勉強するか明確にしてください。この学習計画を消化することで、今後の学習は順調に進むはずです。
直前期の受験生へメッセージ
これから受験生の精神状態は、ますます不安定になります。年に一度しかない合格率10%程度の国家試験を受けるのですから当然のことです。
受験生を長年指導していて毎年感じるのは、この時期に充実した気持ちで過ごす受験生はいないということ。すべての受験生が、それなりに焦りや不安感を抱えています。
実際、今回の診断で満足できる結果が出た受験生は少ないはずです。「やっぱりね」と感じた人も多いでしょう。
しかし、この診断の目的は、皆さんの不合格を判定をするためではありません。これから気持ちを引き締めて充実した学習をするための処方箋です。
どのような診断結果であろうと、自分の現状を見直し、今後の学習に役立ててください。応援しています。
(執筆者紹介)
堀川 洋(ほりかわ・よう)
堀川塾塾長
大学卒業後、税理士試験に合格。その後、専門学校において税理士講座の指導を約40年担当し、2010年に会計に関連する資格試験の受験を専門にした堀川塾を設立。受験指導を中心に、書籍の執筆や大学での講師など、幅広い経験をもつ。
主著に『電卓操作最短・最速攻略法〔第2版〕』(中央経済社)、『日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳〔改訂版〕』『ここから始める理論暗記の極意』(いずれもとりい書房刊)など多数。
【記事を読んだ人にオススメ】
問題を「読む」だけで「計算力」がつく! 繁忙期の「読解力」トレーニングのすすめ