将来の経営を担うビジネスパーソンのための新資格“中小企業BANTO認定試験”を受験しよう!(第2回) ―「第1章 分析及び評価」ってどんな内容?


一般社団法人日本経営調査士協会 専務理事
下田 秀之

 本連載の第2回~第6回は、公式テキストの各章の概要を解説します。
 第2回目の今回は、公式テキスト「第1章 分析及び評価」についてです。

1 「第1章 分析及び評価」ってどんな内容?

 中小企業が事業活動を円滑に遂行するためには, さまざまな課題に対応する必要があります。
 そのためには, 事業活動の指針となる経営理念, 経営戦略,経営計画が必要です。
 さらに, そもそも自社がどのような市場環境の中で機会と脅威を抱えながら活動を行っているのか, 自社の事業の強みや弱みは何なのか、また財務的に健全な状態にあるのかを分析・評価して経営を行うことは重要です。

 また,近年の金融機関はかつての担保 保証主義から中小企業の事業内容について成長性や安全性を分析 評価して融資判断を行うことを金融庁から求められています。

 本章では,経営全般の実務知識をはじめ、中小企業の事業分析、企業価値評価、財務分析に関するさまざまな手法や考え方を学びます。

 第1章の目次は以下の通りです。

<目 次>
■事業の分析

1 企業のライフステージ―企業には成長期もあれば老いの時もある
2 経営理念と経営戦略―企業を発展させるために必要な条件
3 経営計画の必要性―企業の進む先への航海図
4 事業承継―企業を次世代の経営者に引き継ぐために
5 中小企業の資金調達―金融機関を企業の良きパートナーとするために
6 企業を取り巻くリスク―企業の活動の周りに潜むキケン
7 外部環境分析の重要性―環境変化への迅速な対応が経営のキモ
8 マクロ環境分析と業界分析―世の中の動向を整理・分析しよう!
9 市場・競合分析―商圏の市場・競合を分析し自社の戦略構築に活かそう!
10 外部環境分析から見たSWOT分析―外部環境分析を「機会」と「脅威」に整理しよう!
11 内部環境分析―どのように企業内の環境を分析するか?
12 ヒト―いかに能力を開発しモチベーションを高めるか?
13 モノ―魅力ある製品・商品はあるか?無駄なモノはないか?
14 カネ―資金繰りの状況はどうか?
15 情報、知的財産―情報や知的資産を有効活用しているか?

■企業価値評価
16 企業価値評価の必要性―利害調整のツールとして企業評価の手法を活かす
17 評価方法の種類―目的によって使い分ける評価方法
18 DCF法―企業の将来を予測して企業価値を計算する
19 時価純資産法―企業の現在の状態から企業価値を計算する
20 類似企業比較法―同業他社の価値をもとにして企業価値を計算する

■財務分析
21 財務分析の意味と方法―財務分析はなぜ必要?
22 安全性の分析―企業の支払能力は大丈夫?
23 資本効率性―企業の資本は効率的に利用されているか?
24 収益性の分析―企業は儲かっているか?
25 損益分岐点分析―いったいいくら売れば儲かるか?

 皆さん、上記項目の<論点と副題>について、それぞれの業務上の要点を簡潔にイメージ・説明できるでしょうか?


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