【税理士試験】スキマ時間に活用しよう! 「復習ノート」の作り方②


税理士 黒木佐由里

①(簿・財の「復習ノート」の作り方)はコチラから

税法科目の間違いノートの作り方

税法科目になると、理論も計算も、会計科目と比較にならないくらい質・量ともに増えます。

そのため、間違いノートについても、会計科目と同じように作成していてはとても時間が足りません。

いかに時間をかけないで作るかが重要ですし、ノートを見直した際に、「間違えた内容と正しい解答」、「自分がミスをした箇所」、「その原因と改善策」、これらを瞬時に把握し理解できるようにすることも必要です。

そこで、私は間違いノートにさらなる工夫を施しました。

税法の間違いノートは「コピー」で時短

作成時間をいかにかけないで作るか。これについては、毎回の答練の問題や、間違えた問題の答案用紙、よく間違えるトレーニング問題をコピーし、ルーズリーフ用のパンチで穴を空け、それをそのまま間違いノートとしてバインダーに綴じていきました。

この方法は、ノートに書き写す手間を省くことができるので、かなりの時間短縮になります。

また、コピーのよいところは、時短効果だけではありません。

このノートを開くたびに、「どういう問題を自分が間違えたのか」だけでなく、「最初に間違えたときの、とても嫌な気持ち」までもノートに綴じることができます。私はそれを、あえて思い出すようにしていました。

ノートを見るたびに、とても悔しい気持ち、嫌な気持ちにはなるのですが、「次は気を付けよう!!」、「もう絶対に同じ間違いはしない!!」と思うようになり、自分自身のモチベーションアップにつなげていきました。

限られた時間を有効活用

税理士試験は、私が当初想像していたよりも、はるかに過酷な試験でした。

特に、仕事をしながらの勉強は、残業や休日出勤などもあったため、ときには専門学校の講義に参加できないこともありました。

直前期に連日で残業が続いた際には、理論を回すことができず、せっかく覚えた理論をドンドン忘れてしまって不安や悔しい気持ちでいっぱいとなり、何度も心が折れそうになりました。

それでも、どんなに時間がなくても、「復習ノートだけは、5分でも10分でもいいから目を通そう」、そう心掛けていました。そのおかげもあってか、なんとか最後まで受験を続けて合格することができました。

受験勉強に確保できる時間は人それぞれです。

毎日、10時間以上勉強できる受験生もいれば、1~2時間の勉強時間を確保するだけで精一杯の受験生もいます。

ですが、本試験では受験生の事情などは関係なく、全員が同じ試験を受験します。

ということは、勉強時間が限られている受験生が、十分に勉強時間を確保できる受験生に勝つためには、「限られた時間で、いかに効率よく勉強するか」が重要になります。

その限られた時間をうまく活用するために、あなたのオリジナルの「復習ノート」で情報を一元化し、効率よく勉強してみてはいかがでしょうか。

私の経験が、来年の合格を目指す受験生のヒントになれば幸いです。

【執筆者紹介】
黒木 佐由里
(くろき さゆり)
黒木税理士事務所・税理士。税理士事務所で働きながら、7年をかけて2017年に官報合格。
合格科目は簿記論・財務諸表論・消費税法・相続税法・法人税法。2018年3月に税理士登録。税理士を目指す受験生を応援するブログ「税理士のたまごが集まる寺子屋」にて、受験生時代に培った勉強法を公開。

※本連載は「会計人コース」2018年11月号掲載「スキマ時間に活用しよう! 簿・財・税法「復習ノート」の作り方」を再編集したものです。


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