合否に直結するするかも!? 受験願書っていつ出す?


税理士 竹田健司

皆さま、こんにちは。池袋の開業税理士、竹田健司です。私は働きながら税理士試験に挑戦したため、合格するため様々な方法を研究しました。

そのなかでも今回のテクニックは「そこまでこだわる?」と思われそうですが、個人的には税理士試験に合格する可能性を格段に高めたテクニックだと自負しています。

それは願書を出すタイミングを調整することです。

願書は郵送で提出

私の受験生時代には、願書の提出は国税局への持参が可能でした。書類不備等で万が一受理されないリスクを考えると、時間を費やしても直接持参するほうが安心だったので、毎回持参していました。

ただし、現在は郵送のみの受付となります。初受験の方は書類不備等がないよう、ご注意いただければと思います。

願書は早めに出しておりましたが……

ごく稀にいると聞きます。それは願書の出し忘れ! 1年を棒に振ることになります。

そういうことも聞いていたので、受験1~2年目、私は願書を速攻で出していました。もちろん早めに出したほうがいいに決まっています。

一番怖いのは出し忘れですし、何か問題が起きて願書を出せないような状況になるかもしれません。

ただし、1つ注意が必要。受験する席は願書を提出した順番に決まります。その制度によって、私の1~2年目の本試験は次のような状況になりました。

【1年目】恐怖! 右斜め前の男性が試験中ずっと貧乏揺すり

私の集中力が足りないせいなのかもしれませんが、かなりきつかったです。

右斜め前のずっと貧乏揺すりをしている男性。ちょうどテスト用紙を見る視線の先だったので、どうしても目に入るという状況。まったく集中できなかったのをよく覚えています。

【2年目】地獄! 前に座っている男性が試験前からうなり続けている

かなりの衝撃でした。1つ前の座席の男性が「うー…。うー…。」と試験前からずっとうなっているのです。

最初は何事かと思いました。それは試験が始まってからも変わりません。「試験監督さん、なんとかしてー!」と言ったところで席が変わる見込みもありませんし、何よりそのごたごたで数分を無駄にする余裕はまったくありません。

なんとか我慢するしかないという結論に至り、うなり声とともに問題を解くしかありませんでした。

早めに出すの止めた!

最初の2年間は思った成果が出ず、つらいものとなりました。

それは私の実力不足と、たまたまこのような方が近くにいたという不運が重なった結果なのですが、どちらにも共通しているのは、いずれも願書を早めに出したこと。

そのため、3年目は願書を出すタイミングを考え直すことにしました。

それまでの経験で感じたのは、かなりの偏見ですが、願書を早めに出す人は精神的に弱っている人が多い傾向にあるのではないか、ということです。

もしかしたら受験専念組で実家暮らし。親の目が厳しく家に居づらい。ヤバイ、今年こそ絶対受からないと……という方など、勉強時間が多いからこそ、精神的にもつらいのだろうと思います。

仕事をしていないぶん、願書作成に費やす時間を容易に作ることができ、願書の提出漏れも絶対にできないから早めに願書を出すだろう……。

そんな妄想から、自分も早めに願書を出してしまうと、精神的に弱っている人と遭遇してしまう可能性が少なからず上がると思いました。

そのような理由から、早めに願書を出すことはやめました。

とはいえ願書を遅めに出すのも……

私の受験生時代は、試験中の途中退室が認められていました。

そのため、仕事が忙しくて願書を遅めに出す受験生は、学習時間も取れておらず試験を途中で諦めて退室する方が多いだろうと考察しました。

私にとって、それは集中力が大幅に削がれるのではないかという大きな懸念材料でした。

先ほども述べましたが、自分の身に何かあって、願書が出せないような状況になる可能性はゼロではありません。

そういったことを防ぐ意味でも、願書を遅めに出すことはオススメしません。

願書は真ん中の時期に出す!

このような考察から、私は願書を真ん中あたりの時期に出すようにしました。このやり方を始めてから、試験会場で困った方に遭遇することが一切なくなりました。試験中に諦めて帰る方も少なかったです。

おかげで試験への集中力が削がれることはなくなり、目に見えて合格科目数を増やすことができました。自分が編み出した受験テクニックのなかでは笑い話のような感じもしますが、非常に効果が高かったと思います。

ライバルに勝つために

税理士試験は合格ボーダーあたりに大勢のライバルたちがいて、そのライバルたちを少しでも上回るためには何でも試したほうがいいと思います。

今回の方法については、完全に私の独断と偏見です。ただし経験上、非常に有効だったので、記事にさせていただきました。 

もし、私のような恐怖の受験生に遭遇した経験がある方、またはそのような可能性を少しでも減らし、合格する可能性を数%でも高くしたい方は、願書を真ん中の時期に提出することをオススメします。

プロフィール
竹田健司(たけだ・けんじ)
税理士。税理士には珍しい理系出身。元さいたま市の地方公務員。在勤中に5科目合格を果たし、税理士業界に転職。
また、勤務税理士時代にビジネススクールに通学し、主席にて卒業。take(テイク)会計事務所を開業し、受験生を応援するため細かい受験テクニックをブログにて公開中。

※ この記事は、「会計人コース」6月号特別企画「合否に直結するするかも!? 受験願書っていつ出す?」を編集部で再構成したものです。


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