-独学で合格するために気をつけるべきことはありますか?
簿記の学習は「仕訳にはじまり仕訳に終わる」といわれるほど仕訳が大切です。しかし、独学で勉強される方は、この点に気づかずに進めがちです。
仕訳の基本的なしくみの理解があいまいでも、はじめは不都合なく学習を進められます。
取引の種類が少なければ、仕訳をおぼえてしまえばよいからです。
ただ、取引の種類が増え、複雑になるとだんだん対処できなくなります。
個々の仕訳をおぼえるには、取引の種類が多すぎるのです。
そんなときに役に立つのが、「仕訳のルール」です。
最初はツラくても、暗記に頼らず「仕訳のルール」をしっかり理解する。
これが、簿記を勉強する上での大きなポイントの1つです。
くりかえしますが、本当に「仕訳のルール」は重要です。仕訳のルールをおろそかにすると後で必ず行き詰ります。
まずは仕訳に慣れることがもっとも重要です。
「仕訳に慣れる」ことができれば、簿記のコツも見えてきます。
はじめは、何をするにもしんどいハズ。
じっくりと簿記、そして仕訳に取り組んでください。
〈執筆者紹介〉
穂坂 治宏(ほさか・はるひろ)
税理士 受験指導に情熱を燃やすカリスマ講師
これまで簿記論・財務諸表論の合格者を多数輩出。主な著書に『新なるほど合格塾 日商簿記3級』『同・2級商業簿記』『同・2級工業簿記』(中央経済社)、『税理士財務諸表論 穂坂式つながる会計理論』(ネットスクール)などがある。