【有限責任監査法人トーマツ 採用担当者に聞く】トーマツの魅力と、求める人材・伸びる人材


会計士を目指す皆さん、こんにちは! 

「会計人コースWeb」編集部です。

新しい年となり、会計士論文式を受験された方は、いよいよ就職活動が本格スタートします。

いまは合格発表を待っている頃でもありますが、これから皆さんが活躍されていく場所としては、監査法人や会計事務所、事業会社など、さまざまに考えられます。

そんななかで、最初の就職先として検討する方が多いのは「監査法人」ではないでしょうか。

そして、監査法人への就活の準備をしていると、やっぱり気になることって、「その監査法人だからこそできることや強みって何だろう?」とか、「どんな人が求められているのだろう?」ということだと思います。

そんな疑問に応えるべく、この記事では、有限責任監査法人トーマツの採用担当者の方にお話を聞いてみました!

ホンネが飛び出したインタビュー。監査法人への就職を検討しているなら、必ず目を通しておきたい情報が満載です。

お話を聞いた方

公認会計士
有限責任監査法人トーマツ
監査・保証事業本部 金融事業部 
リクルート担当パートナー
後藤 知弘 さん

有限責任監査法人トーマツ
監査・保証事業本部 PR職人事
松本 幸介 さん


トーマツのやりがいや強み

―本日はよろしくお願いします。まずはじめに、トーマツだからこそのやりがいや強みについて教えてください。

長い歴史のなかで、設立当初の理念が一貫して受け継がれていることです。

トーマツは1968年に、「世界に通用する監査法人を日本に」という理念を掲げて設立されました。

これからどんどん日本の会社が海外に進出していくなかで、私たちも日本だけではなく外国でも監査をやっていこう、そういった先進的な意識が、設立当初からありました。

実際に、海外進出やデジタル化にもいち早く取り組んできたように、新しいことにチャレンジしていこうとする風土は、設立から50年以上経った今でも受け継がれています。

昨今はコロナ禍で多くの企業が保守的になりがちですが、だからこそ、私たち監査法人が果たすべき役割は大きいと感じています。

こういった切り拓いていこうとする意識が定着しているのは、設立当初からの理念や風土が根づいているからではないでしょうか。

海外でも活躍できる

―業界をリードしていく存在ですね。「海外進出」といったお話がありましたが、実際に海外で取り組める機会は多いのでしょうか?

手を挙げれば、海外に行ける機会は多いです。

実際に、海外派遣者も累計で1,000人を超えています。

―海外派遣に対するサポート体制はどうなっていますか?

語学研修や短期留学といったプログラムはもちろん、実務で成長していける体制が整っています。

本人の希望と合わせてですが、「将来的にグローバル人材になってほしい」と思う人は、海外に携われるジョブに優先的にアサインしています。

また、修了考査が終わったくらいからは、研修生として海外に派遣され、現地メンバーと一緒に仕事をする「タレントセレクト」という制度もあります。

「組織をタテ割りにしない」

―海外派遣に限らず、働いていると興味や関心に沿って、人それぞれにやりたい仕事が出てくると思いますが、そこはどのように対応されているのでしょうか?

トーマツの特徴の1つに「組織をタテ割りにしない」ということがあります。

設立当初から「監査法人として仕事をする」という意識が根づいており、「○○さんがとってきた仕事」ではなく、「法人でとってきた仕事」という認識で業務にあたっています。

私(編集部注:後藤さん)は金融事業部にいますが、金融に関する仕事しかできないわけではありません。
たとえば、事業会社が金融分野に進出する際などに、その事業会社の担当チームと共同で仕事をしたりもします。

「誰かがやっている仕事だから関われない」ではなく、その仕事で活かせることがあるのなら、部署やチーム間の壁は低いと思っています。

「人」を活かしたサービスを提供

―知見やスキルを活かして、色んな仕事に挑戦できる環境ですね。

そうですね。私たちが考えていることは、やはり「監査法人は人ありき」ということです。

法人として、この仕事を達成するために、どんな人たちが集まれば、よりよいサービスが提供できるか、を常に考えています。

そのために、部署がどことかかかわらず、「どんな人が必要か」という発想を大切にしています。

トーマツで「伸びる人材」とは

―若い人たちにとっては、やりがいのある環境ですね。ここまでお話をお聞きしていると、多種多様な人材が求められているように思うのですが、実際にトーマツで「伸びる人材」はどのような方なのでしょう?

自分で「自分がやりたいこと」を見つけられる人です。

最初の頃は「これがやりたい」といったものがなくても、仕事をしていけば、色んなタネが広がっているはずです。

そういった無数のタネから目標を見つけて頑張れる人が伸びるのではないでしょうか。

また、法人としても、そういう人を応援して成長させようとする土壌があります。
「こんな仕事をしてみたい」という希望は、押さえつけたりせずに挑戦させるようにしています。

―実際に、就職活動の段階でも、「自分がやりたいこと」を明確に出していったほうがいいのでしょうか?

ある程度の夢や希望は大事なのですが、ホンネを言うと、「ほどほど」がいいですね。

こちらとしても、仕事をしていくなかで「やりたいこと」は変わっていくという認識をしています。

会計士となった以上は、本当に多種多様な業界や仕事に携わることになるので、就職活動段階での「やりたいこと」にはあまり固執しないで、実際に働いてから色んなことを吸収していってほしいと思います。

素直さや謙虚さを大切に

―反対に、採用活動をしているなかで、「もったいない」「もう一歩」と思うような方はいますか?

「もったいない」というわけではないのですが、就活生や新人には「素直さや謙虚さが大事」とよく伝えています。

というのも、最初の頃って、まだまだ知らないことがたくさんあるはず。

だからこそ、はじめから「これをやりたい」に縛られないで、素直に色んなことに興味をもってほしいと思っています。

会計士になったからには、「監査」で多種多様な業界と関わるので、まずは特定の分野にとらわれるのではなく、「全体を見る能力」を養ってほしいと思っています。

そういった意識があると、より高い視座で物事を捉えつつ、自分の専門性を深めていくことができると思います。

こういった意味で、素直さや謙虚さを大事にしてほしいです。

仲間をつくろう、そして、よく聞こう

―他に大事なことはありますか?

仲間をつくることです。

会計士がやれる範囲は本当に広いので、色んなことに興味が出てくるはずです。

しかし、それらすべてを会計士人生のなかでやるのは、おそらく不可能なんですよね。

だからこそ、「この分野にはこんな強い仲間がいる」といった、尊敬できる仲間をつくってほしいです。

仲間がいれば、やりたいけれど一人ではできないことに一緒に挑戦できるかもしれないし、教わることだってできます。

上司や先輩に頼るのはもちろん、横にも仲間をたくさんつくってください。

ほかに、「よく聞く」ことも大事です。

たとえば、試験では、「絶対に落としてはいけない論点」があるとして、仮にそれが解けなくても合格点さえとればいいわけですが、仕事だと取り返しがつかない状況になってしまうことがあります。

試験と違って、仕事は誰かに影響を及ぼすものなので、自分のチームメンバーやクライアントの話を「よく聞く」ことを心がけてほしいです。

「人間力」のある会計士に

―最後に、今だからこそやっておいたほうがいいことはありますか?

社会人になったらできないことを思いっきり楽しんでください。

私たちは、会計士である前に「人間」です。

専門的な知識やスキルももちろん大事ですが、クライアントからの信頼につながるのは、「この会計士が言うことだから」といった人望です。

そのためにも、今しかできないことをたくさん経験し、人間として厚みを増してほしいと思います。

「今のうちから一刻も早く成長したい」という考え方もよいのですが、数か月後には毎日忙しく働く状況が控えています。

「人間力」をつけて、就職活動や入社に臨んでくれると嬉しいですね。

―貴重なお話、ありがとうございました。


お話を聞いた監査法人

有限責任監査法人トーマツ

デロイト ネットワークのメンバーであり、デロイト トーマツ グループの主要法人として、監査・保証業務、リスクアドバイザリーを提供している。日本で最大級の監査法人であり、国内約30の都市に約3,200名の公認会計士を含む約6,600名の専門家を擁し、大規模多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしている。

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