わたしの独立開業日誌 #社労士・上田麻美


コロナ禍のさなか、大阪で社労士事務所を開業

はじめまして。
大阪府大阪市にありますマチネ社労士事務所の上田麻美と申します。

マチネ社労士事務所の「マチネ(matinee)」は、演奏会や舞台での「昼公演」を意味する単語です。
反対に夜の公演は「ソワレ(soiree)」と言います。

昼の仕事をマチネだと考えたら、ソワレは家族との時間や友人・恋人とのプライベートな時間。
マチネにエネルギーを使いすぎてソワレを充実させることができない。
ソワレのためにマチネで手を抜く。

そんなことがないように、どちらもバランス良く充実させることができる会社が増えるようにと願いを込めて事務所の名前にしました。

マチネ社労士事務所は2021年2月、コロナ禍で緊急事態宣言が出ているさなかにに誕生いたしました。

私の社労士を目指したきっかけや、開業から今日に至るまでの歩みが、これから開業を目指す方の励みになれば幸いです。


プロフィール写真

同僚の山での遭難をきっかけに、組織と人事の仕事に興味を持つ

私が社労士になろうと思ったのは、2011年。
当時はメーカーの営業企画として働いていました。

社内の健康づくりの一環でハイキング企画などを担当していた影響で、私自身も山登りに目覚めていた時期でした。
そんな折、企画メンバーの一人が山で遭難するという事件が起きました。

春とはいえ、夜の山は冷え込み命の危険もあります。
いてもたってもいられず、私は同僚と夜中に現地へ向かう事になりました。

その道中、こういう時どういう行動が最適かわからなかった私は、誰か知っていそうな人はいないかと考え、人事部長に電話をして指示を貰いました。

その瞬間から人事部長は、緊急事態を把握して家族の連絡先の確認や管理職への報告を迅速に行い、翌朝、現地の警察署には続々と管理職や家族が集まってきました。

そして、集まった社員で手分けをし、地元の警察に協力を仰いだり、家族のケアをしたりしました。
この社員の姿を見たときに、「人事という仕事は社員の安全や家族の安心にも心を配る仕事なのか!」「休みの日に、社員のために上司が早朝から遠方に駆け付けるこの組織はどうやって作られたのか?」という気持ちになり、この出来事を機に、組織と人事という仕事に強烈な興味が湧きました。

社労士試験の勉強をしながら経験を積み、社労士法人に転職

そのまま、本屋に行き私の興味を満たしてくれるような「人事とは」が書いてる本がないか探しましたが見つけたのは「社会保険労務士」のテキストでした。

なんとなく、安易にこの資格を取れば興味が満たされるのでは、と思ってしまいそのまま資格学校へ入学しました。

その後、2012年には会社を退職し、合格を目指して勉強をしながら社会保険労務士事務所への転職を模索したのですが、当時30代・未経験の私には、即戦力が求められる社会保険労務士事務所への転職は難しく採用してくれる事務所はありませんでした。

そこで、まずは何かしらの実績をつくろうと、年末調整の短期スタッフや、社会保険労務士法人の雑用係のアルバイト等を経て、ついに社会保険労務士法人に転職が出来ました。

シェアオフィスを借りて開業も、営業方法がわからずネットフリックスを見て過ごす羽目に・・・

その後、希望通りの社労士事務所に転職し経験を積み、予想外に時間がかかってしまった社労士試験にも2018年に合格出来たので、ここに骨をうずめて働き続けようと考えていたところに、2020年の新型コロナウィルスの世界的なパンデミックが起きました。

新型コロナウィルスは、ウェブ会議システムや、ウェブ勤怠、ウェブ明細等のクラウドソフトを普及させ、テレワークが一般的になり世の中の「働き方」を一変させました。
当然、社労士に求められる仕事の内容にも変化がありました。

新型コロナウィルスのもたらした世の中の変化が、まったく開業意欲の無かった私に(正直言うと、このまま事務所に残り将来は事務所のナンバー2として開業させてもらえないかなと思っていたのですが)独立の決意をさせてくれました。

その勢いで、2021年の2月にマチネ社労士事務所を開業した私は、オフィス街のシェアオフィスに部屋を借りました。

最初に借りたシェアオフィス

事務所の名前も決まり場所も借りてみたはいいけど、何をしたらいいのかさっぱりわからなかった私は、シェアオフィスの小さな部屋の中で、ネットフリックスを見て過ごしていました。

営業活動のやり方もわからず、何とか伝手を使って手に入れた仕事も相場の半額くらいしか請求できず、初年度の売上は100万を何とか超える程度。

これではヤバいと思い、お客さんになってくれそうな人が集まる場所へ行かねばと、経営者の異業種交流会に入会しました。

そこで知り合った先輩経営者の方からは、いろいろな事を教えていただき、たくさん刺激を貰いました。肝心な仕事も、そこで知り合った方が紹介してくださったり、紹介してくださった方が、また別の方を紹介してくれたりと少しずつですが広がっていきました。

はじめに借りた事務所は、窓がなく閉塞感があって、だんだん手狭になっていたので、思い切って4年目の年に窓の大きな解放感のある事務所へ移転しました。

おかげ様で、開業当初は1日中ネットフリックスを見ていた頃が嘘のように、6年目の今は多忙ながらも充実した毎日を送っています。

新しい事務所

おわりに

2026年になって、人事分野への進出もやっとできるようになりました。
社労士になりたいと思ったきっかけであった「この組織はどうやって作られたのか」という私の疑問について、答えを見出したいと考えています。

なりゆきと勢いだけで社労士を目指し、開業しました。
決して良いときばかりではありませんでしたが、たくさんの方との出会いによって、今日まで社労士でいることができた事をありがたく思っています。

これからも、ご縁をいただいた方への感謝を忘れずに、自分に出来ることを誠実に、お客様の課題と向き合って共に成長していきたいと思っております。

〈プロフィール〉
上田麻美(うえだ・あさみ)


神奈川県にある音楽大学を卒業後(オーボエを専攻していました)、アパレル販売員、歯医者、飲食業界、ホテル、精密機器メーカー、秘書とたくさんの会社、職種で働く。
人事の仕事に出会い社労士を目指し、大手企業の手続き業務専門の社会保険労務士法人で約4年、小さな社労士事務所で約5年、3人から10万人規模の企業までの人事手続きを幅広く経験。
話しやすいキャラクターと言われる。
共著に、『社労士に仕事カタログ』(中央経済社)がある。

事務所ホームページ:https://matinee-sr.com/about/



関連記事

ページ上部へ戻る