【税理士合格体験記】育児や仕事と両立しながら3年で5科目合格達成!


T.I/31歳(執筆時)/会社員

【受験情報】
受験履歴:2023年 財務諸表論○・簿記論× 2024年 簿記論○・法人税○ 2025年 消費税○・相続税○(官報合格)
学習スタイル:大原WEB通信
▶サムネイルの写真は、法人税における圧縮記帳の論点を紙1枚にまとめ、壁に貼っていたもの。今見ても力作だなと自負しています。

はじめに

初めまして。T.Iと申します。

私は現在銀行に勤めており、2歳の子供の子育てをしながら毎日勉強を続けてきました。
この合格体験記が皆様のお役に立つことができましたら幸いです。

税理士を目指した理由

税理士を目指したきっかけは大学時代に遡ります。大学入学直後に知った「在学中に税理士・会計士を目指すコース」の存在から税理士という職業に興味を持ち、簿記や企業会計の授業が楽しかったことから会計分野に興味を持つようになりました。

卒業後は銀行に就職し、会計・税務とは無縁の部署で働いていましたが、当時の交際相手(現在の妻)が公認会計士試験の勉強に励んでいたこと、そして彼女のお父さんから「税理士を目指してみては」と背中を押されたことが決定打となり、本格的に税理士を志しました。

1年目(2023年)簿財受験と多忙な日々

簿記2級を持っていたため、初年度は簿記論・財務諸表論の2科目を受験しました。

しかしこの年は仕事が最も忙しく、人事異動で慣れない部署に配属され、深夜残業や休日出勤も多く、勉強時間の確保に苦労しました。

平日は通勤時間に理論暗記、帰宅後に問題集を解き、土日は講義視聴と答練(とたまの休息)の日々でした。それでも「講義スケジュールから遅れない」ことを徹底し、成績は上位3割を維持できていました。

この年に結婚し、妻の妊娠も判明。しかも出産予定日は本試験当日(!)。

生活スタイルを見直す必要があり、上司と相談して元の部署に近い環境へ異動させてもらいました。直前期は不得意分野の補強に集中でき、全統模試では簿記論AA、財表Aと手応えもありましたが、今思うと簿記論はここで油断した節がありました。

幸い、子どもは予定日より早く生まれ、試験4日前に面会した後は勉強に専念して本試験へ臨みました。速報ベースでの自己採点では両科目とも合格ラインでしたが、後日簿記論のボーダーが上がっており、結果的に合格したのは財表だけでした。

2年目(2024年)育休を取得し、簿記論と法人税へ

2年目は簿記論の再挑戦と、税法は法人税を選択しました。実務で最も重要であること、難関科目を先に選んで自分に発破をかけ、法人税合格を中間目標にしようと考えたことが理由です。

しかし、この頃から異動先の部署でも忙しくなり、理論暗記どころか計算問題にも手が回らない状況に。そこで本試験まで8か月の育休を取得し、12月から育児と勉強の両立生活が始まりました。

簿記論は合格点まであと1,2点のラインだったことに加え、主要論点をほとんど覚えていたことから上位3割を維持できましたが、法人税は講義スケジュールから1か月遅れ、理論もほぼ覚えられていない状態。答練の順位も下位常連でした。たびたび妻と作戦会議を重ね(というか妻から叱咤され)、次の方法を導入しました。

  • 書けなかった理論を紙に書き出し、壁に貼る
  • 妻に理論サブノートを見てもらい、暗唱チェック
  • 毎晩必ず3〜4題の理論暗記を継続

この積み重ねが効き、7月の全統模試ではA判定を獲得。自信を持って本試験に臨みました。

簿記論は合格確実ライン超えでしたが、法人税は前日に見た理論がそのまま出たことに浮かれ、事例形式にもかかわらずべた書き中心で解答してしまい、自己採点は50点台。翌年も受験するつもりで学習を継続することを決め、ここまで来たら勉強をやり切ろうということで、もう1年休職することに決めました。

3年目(2025年)税法科目の複数受験

3年目は法人税の学習方法を見直し、「覚えた理論をWordに書き出し、その後テキストと一字一句同じになるよう修正する」ようにしました。この方法が非常に効果的で、べた書き問題はほぼ満点レベルに。

法人税が軌道に乗ったため、10月から消費税も追加受講し、同じ手法で理論を固めました。その結果、11月までは2科目とも上位3割近辺に位置しており、勉強時間は2科目とも月50~60時間程度でした。

11月の合格発表では、落ちたと思っていた法人税がまさかの合格!

思わず3度見するくらい驚きました。3科目合格となり、官報合格が現実味を帯びてきたため、最後の科目として相続税を選択しました。純粋に興味があったことに加え、試験後に実務経験を積む際に選択の幅が広がると思ったことが選んだ理由です。

相続税は短期合格コースで、直前期から逆算すると週3コマ受講が不可欠というハードスケジュールでした。勉強を始めた1月を除き、2月以降は毎月100時間近く相続税に費やしました。コース開講に先立って財産評価を少し予習していたこともあり、計算は順調に進みました。理論は法人税・消費税と同じ手法で覚え、応用期にはジャンルごとの関連性を意識することで理解が深まりました。特に、納税義務者ごとの制度の適用可否や税額控除の要件は一覧表にして壁に貼ったことで、理論・計算どちらの振り返りにも効率的でした。

後から始めたにもかかわらず、実判や全統では常に上位3割をキープしており、相続税は合格の道筋が鮮明になりつつありました。

一方、消費税は応用期から伸び悩み、実判では課税仕入れの分類を間違える、理論で白紙箇所が出るなど大苦戦。挫けそうになりながらも、勉強のやり方を見直し、計算は間違えたら即テキストで復習し、理論は同じ形式の問題を2〜3週間おきに解き直すことで徐々に安定していきました。それでも全統はA判定まであと2点という微妙なラインだったので、2時間の時間配分を強く意識しつつ、様々なパターンの問題に対応できるよう追い込みをしていきました。

3年目の結果は・・・

本試験では、消費税は問題の易しさにも救われ割と手応えがあったものの、自己採点は50点台。相続税は理論、計算ともに慣れない形式での出題に戸惑い、こちらも自己採点は50点台でした。前年の法人税の経験から「片方は合格しているだろうけど、全落ちも官報合格もあり得る」というのが率直な感想でした。

本試験翌日から復職し、来年度受験する科目は結果が出てから決めようと考えながら結果発表日を迎えました。8時半に官報を確認すると、自分の受験番号がそこにありました。勉強を始めた当初は想像もしなかった、3年半で官報合格を達成できた瞬間でした。とにかく驚きましたし、合格証書が届くまで半信半疑でしたが、無事に合格証書が届き改めて官報合格を実感しました。

両立のコツと伝えたいこと

私の場合、1年目は働きながら勉強し、2・3年目は育児と学業に専念していました。

1年目の2科目同時受験は簿財だったからこそ実現できたと思う一方、異動願いを出して職場環境を自ら変えられたこともプラスの要素だったと考えています。

私の職場は会計・税務と関係のない業界でしたので、両立できない環境で無理に頑張って自分を追い込んでしまうよりも、勉強しやすい環境を整えていくことも大事だと実感しました。

育児との両立については、妻が試験勉強に全面的に協力をしてくれており、「別の部屋や公園で子供と遊ぶ」「子供の就寝後は勉強相手を務める」といった形でサポートをしてくれました。
私がミルクをあげている時などに理論暗記することも試しましたが、子供の表情を見るとつい気持ちが緩んでしまったり、赤シートをおもちゃにされたりするので、個人的にはおすすめしません(笑)。

試験勉強の原動力は「何のために税理士になるのか」でした。私の場合は「家族の将来のため」でしたので、思うように点が伸びなかったり理論暗記が進まなかったりした時も原点に立ち返って自分を奮い立たせていました。また、異動や出産といったライフイベントに際しても「自分が税理士になるための最適解」を常に選ぶようにした結果、3年半での官報合格を実現できたと考えています。

税法3科目とも、振り返ると理論問題の解答で「べた書き」または「基本的な論点」をしっかり書けていた点が良かったのかなと思います。模範解答どおりの答えを初見で書ける人はまずいませんから、問題をしっかり読んで何を聞かれているのかを把握し、それに対してどのような解答が最適かを判断して書く、税法の理論問題のコツはこれに尽きると思っています。そのためにも、理論暗記を固めることは必須要件ですね。

この合格体験記を書いている時点でも銀行で働いていますが、官報合格を機に税理士法人への転職活動を本格的に開始しました。ありがたいことに、希望している税理士法人の一次面接を通過しており、この記事が掲載される頃にはどこかの税理士法人の新人スタッフとして働いているかもしれません。「あ、この人かも」と思ったら、ぜひお声がけください(笑)。

長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。


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