
ゆうすけ
(26歳)
〈受験情報〉
学習スタイル:CPA(通信)
受験歴:令和5年12月短答⇒令和6年8月論文
▶トップ画像はボードに貼られた単語の意味を記した付箋(本人提供)
銀行員からのキャリアチェンジ
私は新卒で地元の地方銀行に2年間、銀行員として勤めていました。
そこでは投資信託や生命保険を販売するファイナンシャルアドバイザーとして、支店で個人のお客様と接する業務をしていました。この仕事は個人のお客様と密に接することができる、とてもやりがいのある仕事でしたが、「もっと大きい仕事がしたい」と思い、何かよい仕事はないかと探していました。
そこで、会社から言われて簿記2級の資格を取っていたこともあり、会計士試験を受けることに決めました。
そして、「やるからには背水の陣で頑張ろう」と、銀行を辞めて試験勉強に専念することにしました。
学習方法や学習計画
この試験は忘却との戦いだと思ったので、復習を徹底しました。
例えばある科目の授業を受けたら、受けた後すぐに復習+例題を解く。
次の日にもう一度復習して例題を解く。
そして3日後、1週間後と繰り返し解いて定着させるようにしていました。
このおかげで、初めて習った時には「これは解けなそう」と思った問題も回数を重ねるごとに抵抗感がなくなり、気持ちの面で負けなくなりました。
また、徐々に復習の間隔を空けることで「忘れそうになった時にギリギリ思い出す」を繰り返すことができ、記憶が定着しやすくなりました。
また、想起学習を徹底していました。
論文期は特にどの科目でもある程度の暗記からは逃れられなくなります。その時、私は予備校の論対集などを使い、問題文を読み、それに対する答えを思い浮かべて口に出すということを永遠に繰り返していました。
最初は全く覚えられず、落ち込むこともありましたが、繰り返すうちに自然と覚えられるようになってきました。
ここで重要なのは、ただ単純に暗記するのではなく、何が問われているのか、なぜこのような解答になるのか、付随する知識は何かあるかに気を配りながら暗記をするということです。
こうすることで、少し捻った応用問題にも対応することができました。
予備校の一問一答などの問題がそのまま出ることは殆どありませんので、これが大事だと思います。
約2ヶ月間の入院生活を乗り越え、逆転合格
12月短答に合格した後の3月頃に、肺の病気で突然入院することになりました。
病状もあまりよくなく、転院や入退院、手術を繰り返し、気づくと約2ヶ月間も入院していました。
もちろん大部屋なのでたくさんの人がおり、集中して勉強することはおろか、ストレスで夜も眠れない毎日を過ごしていました。入院期間中は正直今年の論文合格は諦めていました。
しかし、ここで諦めてはいけないと思い、そこから全力で勉強に取り組み、8月論文に合格することができました。
この時に私が意識していたことは2つあります。
問題を解く時に忘れていてもあまり落ち込まない
1つ目は「問題を解く時に忘れていてもあまり落ち込まない」ということです。
先述した想起学習は特に、覚えるまでが辛い作業でした。
しかし、ここで落ち込んでいても何も変わりません。「人間は忘れる生き物だ」と割り切って勉強するようにしていました。
落ちた時に大事な人に報告したときのことを想像する
2つ目は「落ちた時に大事な人に報告したときのことを想像する」です。
試験勉強を応援してくれている大事な人が皆さんにも少なからずいると思います。
私は銀行を辞めて、実家で父と母の支えのもと、通信で勉強をしていました。
家の手伝いも殆どせず、毎日美味しい料理を作ってくれ、金銭面で援助もしてくれた父と母に落ちた時のことを想像すると、弱音を吐いている暇はありませんでした。
これから公認会計士を目指される皆さんへ
私が公認会計士試験を目指す上で決めていたことは「継続する」ということただ1つです。
膨大な量の知識を必要とされるこの試験は忘却との戦いです。
私も覚えては忘れを繰り返していました。
大切なことは、そこで落ち込むのではなく、自分を信じて最後まで継続するということだと思います。
「継続は力なり」とはよく言いますが、この試験を通してそれが実感できるくらい継続することは大切です。
会計士試験合格は決して簡単な道のりではないと思います。
近年合格ボーダーのインフレや受験者数の増加などもあり、難関資格と言わんばかりの様相を呈しています。
そんなときこそ自分を信じて合格へと突き進みましょう!
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