
焼酎
(30歳、公務員)
〈受験情報〉
学習スタイル:資格の大原(web通信)
合格科目:簿記論・財務諸表論(令和6年)、1回
▶トップ画像は焼酎さんが使用してきたノートなど(本人提供)
公務員として働きながら簿財同時合格!
大学を卒業後、公務員として仕事をしています。
30歳を手前に今後のキャリアについて考えることが増え、キャリアアップ含め資格取得にチャレンジしようと考えました。
簿記2級を保有していたこともあり、さらに上の資格を取ろうと考え、税理士試験の簿記論・財務諸表論の受験を決めました。
令和6年の合格を目指し、令和5年7月に大原の簿財同時パックの受講(web通信)(令和6年合格目標)を開始しました。
どんなに忙しくても講義だけは必ず視聴、淡々とカリキュラムをこなす
当たり前のことかもしれませんが予備校のカリキュラムを確実にこなすことを最も重視しました。
仕事と勉強の両立は想像以上に大変でしたが、講義を溜めてしまうとモチベーションが下がると考え、どんなに忙しくても講義だけは必ず視聴するようにしていました。
ちなみに講義は時間短縮のため倍速で視聴していました。
ミニテスト、問題集、確認テスト、模試など、予備校で配布されるものは基本的に全てこなすようにしていました。
余計なことはせずに、淡々と予備校のカリキュラム通りに忠実に従って勉強を進めることで、ある程度戦える状態にはなると思います。
試験までの流れ
4月までは簿記論が中心
講義及び講義の課題以外の勉強時間については、4月までは9割以上が簿記論でした。
財務諸表論については通勤時間や寝る前等の空き時間に理論の要点チェックノートを読むぐらいで、財務諸表論の計算については特段講義以外での勉強はしておらず、4月までは簿記論の問題集・確認テスト・ミニテスト、大原の外販問題集を中心に勉強していました。
個人的には、時間がない方はまず簿記論の計算の勉強を中心に進めるのが良いかと思います。
簿記論の計算力がつけば、財務諸表論の計算が出来るようになるのにそこまでの時間はかからないと思います。
4月以降は財務諸表論の比重を増やす
大原では4月から実力判定模試という模試が始まります。
簿記論はそれなりの成績(上位25%~30%前後)がとれましたが、財務諸表論がこれまであまり力を入れてこなかったこともあり、壊滅的な点数になることもありました(上位50%前後)。
そこから財務諸表論の勉強の時間を意識して増やすようにしました。
財務諸表論の計算については、模試と過去問を中心に勉強しました。
財務諸表論の計算に関しては、過去問10年分位を1~2周すれば財務諸表論独自の形式(注記や1年基準等)にも慣れ、戦えるレベルになると思いますし、前述のとおり簿記論の計算力があれば、財務諸表論の計算ができるようになるのにそこまで時間はかからないと思います。
理論については、要点チェックノートの読み込みを増やし、模試で出た理論の問題は必ず解けるようにしました。
GWは天王山!
GWは毎日勉強しました。
普段仕事をしている分、まとまった時間が取れる最後のチャンスと考え、1日10時間以上勉強しました。
正直かなりしんどいGWでしたが、個人的にはこのGWで勉強量をこなせたのが合格への分岐点だったと感じています。
簿記論は、これまでの模試や過去問を中心に勉強し、苦手部分や間違えた部分の補強を図りました。
財務諸表論に関しては、計算はこれまでの模試や過去問を中心に勉強し、理論は要点チェックノート・テキストの読み込み、これまでの模試の復習を行いました。
GW~本番まで
大原では毎週模試がありましたので、週末に模試を解いて、その解き直し、復習、過去問を中心に勉強していました。
また、大原の形式とは違った問題も解きたいと考え、TACの公開模試も受験しました。
模試を受けることで、本番の空気に近いものを味わうことができるので、通信の方でも最低一度は会場で模試を受けることをおすすめします。
本番
簿記論は、第1問の退職給付引当金の問題については難しいと感じましたが、第2問・第3問については過去問に比べて比較的解きやすい問題であり、落ち着いて解くことができました。
試験後に手ごたえを感じたのを今でも覚えています。
財務諸表論は、理論の第2問で全く知らない理論(社債発行差金)が出ましたが、「1分だけ考えて分からなかったら捨てよう」と考え、結果、社債発行差金は全捨てして、その分の時間を計算に使いました。計算も過去問に比してボリューミーかつ難易度が高く、途中で心が折れそうになりましたが、「ここで諦めたらこの1年が無駄になる」と言い聞かせ、必死に問題を解き売上原価や繰延税金資産等のいわゆる難しい箇所以外については全て解答しました。
以下、いくつか工夫した点等について紹介します。
時間短縮のポイント
簿記論・財務諸表論ともにスピード勝負の試験です。
初めて簿記論の総合問題を解いたときに目標時間を大幅にオーバーしたこともあり、1点工夫した点があります。
勘定科目を英語の略語で書くことによって時間の短縮を図りました。
例えば減価償却費…dep、繰延税金資産…DTA、 資産除去債務…ARO 等。慣れるまで少し時間はかかるので、やる場合は早いうちからやっておくことがオススメです。
総合問題は後ろ(負債の部・純資産の部)から解く
簿記論・財務諸表論ともに第3問の総合問題があります。
私は負債の部、純資産の部等の一番後ろから解くようしていました。
比較的解きやすい問題が多く、解答欄を埋めることでメンタル的にも落ち着いてきます。
簿記論・財務諸表論同時受験のメリット
正直働きながら2科目受験するのは身心ともにハードでした。
直前期に両方点数が伸び悩んだ時に「二兎を追う者は一兎をも得ず」になることを恐れ、どちらか1科目に絞ることも考えました。
しかし、ここまでやってきたのだから最後までやりきろうと思い、2科目の勉強を続けました。
実際、今年の本試験では、簿記論の退職給付の問題は財務諸表論の理論で学んだ知識が役に立ち、財務諸表論の第3問の計算については、簿記論の重めの計算問題をやっていたおかげで、解答することができたと感じています。
試験後に、1科目に絞らないでよかったと思ったのを今でも覚えています。
年・科目によって合格率にバラつきのあるこの試験においては、リスクヘッジという意味でも簿記論・財務諸表論については二科目同時受験するメリットは大いにあると思います(今年の財務諸表論の合格率8%を見て驚きました)。
その点からも、同時受験を検討されている方は、なるべく1科目に絞らず、同時に受験することが良いのではないかと考えています。
モチベーション維持・リフレッシュ方法
大原は通学ではなくwebでの受講だったため、本試験まで孤独な環境でした。そんな中、仕事で疲れていて勉強する気が起きないときも多々ありました。
そういう時は会計人コースwebの合格体験記やX等のSNSで同じように簿記論・財務諸表論を勉強している人の投稿等を見てモチベーションを上げていました。
また、お酒が大好きなので、息詰まったら一人でお酒を飲んでリフレッシュしていました。税理士試験は長丁場なので自分なりの適度な息抜き・休息方法を見つけることも大事だと思います。
税理士試験は年に1回で、プレッシャーも大きく非常に難しい試験だと思います。
しかし、それゆえに合格した時に得られるものは本当に大きいと思います。
科目合格することで、知識の定着はもちろん、働きながらでも2科目合格できると自分の自信にもつながりました。 拙い文章でしたが少しでも参考になれば幸いです。
【こちらもオススメ!】
合格体験記の一覧