あつまれ!「資格のかけ算」人 第1回 IT×社労士×僧侶 林雄次


【編集部より】
資格は組み合わせでさらに輝く!『かけ合わせとつながりで稼ぐ資格のかけ算大全』(実務教育出版)が話題です。本連載では、資格の組み合わせで活躍する方々にご登場いただきます。

500を超える資格を持つ資格ソムリエ®

資格ソムリエ®として、資格についての情報発信を行ったりしている私は、【500】を超える資格検定を保有しています。
全部ご紹介すると原稿の文字数を使い切ってしまいますので、抜粋してご紹介いたします(笑)。

代表的な資格として、中小企業診断士、社会保険労務士、行政書士といった士業資格があります。
他に、社会福祉士、情報処理安全確保支援士、マンション管理士、宅地建物取引士、キャリアコンサルタント、国内旅行取扱管理者など、書店に本が並んでいるような主要な資格は概ね取得済みです。

また、ITエンジニアとして17年勤務していたことから、情報処理技術者試験については入門編のITパスポートから、最難関とされるITストラテジストとシステム監査技術者まで、ほぼ全ての区分に合格しています。

他には、ワインエキスパート、日本酒検定、焼酎検定、日本ビール検定といった、好きなお酒や食べ物についてなど、趣味系の資格検定も幅広くおさえています。
中でも特に変わり種は、何と言っても「僧侶」です。浄土真宗の僧侶として『釋覚諭』という法名も頂いています。

仕事で使っている資格

もちろん、すべての資格を仕事で使っているわけではありません。
私が仕事に使っている資格として、代表的なのは社会保険労務士です。数名のスタッフを雇用し、社労士事務所を運営しており、仕事の中でも高い割合を占めています。

社労士以外の領域の書類作成等で、行政書士を使う場面もあります。外国人雇用をするIT関係の顧問先などで、ビザ関連の業務を行うこともありますので、資格を組み合わせてかけ算として実際に活用しています。

独占業務はありませんが、中小企業診断士も役に立っていると思っています。
企業の経営に必要な幅広い知識は、様々な場面で使うものです。自分自身のマーケティング・ブランディングといった戦略を考えるうえでも、影で力になっているのは中小企業診断士の知見でしょう。

他に、IT関連の資格も役に立っています。kintoneなどのITサービスの導入支援を行うことも多く、IT関連のキャリアで身につけた技能とともに、仕事で活用しています。
少し変わったところでは、宅建士も仕事の役に立っています。資格予備校の講師や、企業向けの研修で宅建士講座の講師を行っているためです。

使い方はそれぞれで多少異なっていますが、どんな資格も使おうと思えば仕事で使えると思っています。

かけ合わせのメリット・デメリット

複数の資格をかけ合わせることは、メリットが大変多いものです。
代表的なメリットは、『自分だけの価値を表現できる』ということ。~~ができる、◯◯が得意とアピールするのは簡単ですが、実際にどうなのかが分かりにくいものです。

そこで資格があれば、わかりやすく自分のできることを伝えられます。
資格さえあればよいというわけではありませんが、一定のレベルにあることを表現することはできます。
さらに、複数の資格があれば、自分の得意なことを過不足なく表現できるでしょう。

一方、資格のかけ合わせにはデメリットもあります。
何事も、良いことばかりではありませんので多少は仕方ありません。
代表的なデメリットとしては、資格の数が増えるほどに費用や勉強時間などの負担が増えることです。
1つの資格でも専門性を高めるのは大変なので、資格が増えると負担は非常に大きくなります。

また、自分だけのオリジナリティが表現できるというメリットの裏返しとして、伝え方を工夫しないと分かってもらいにくいことが挙げられます。
かけ合わせを上手に活かすためには、分かりやすいネーミングや説明を添えるといった、一定の工夫が求められます。

これから目指すもの

私自身は、まだまだ自分自身が資格の可能性を活かしきれていないと思っています。
500以上の資格の中には、使いたいけれども手が回っていないものが多くあります。
すべてを使うのは難しいのですが、もっと幅を広げていけたら良いなという思いが常にあります。

また、「資格のかけ算」に代表するような、資格の活用法を社会に提案していくのも私のミッションと思っており、これからいっそう力を入れていきたい活動です。
これについては各所での講演や執筆などに対応していますが、今後はこれまで以上に多くの方に伝えていきたいです。

書籍の紹介

新著『かけ合わせとつながりで稼ぐ 資格のかけ算大全』(実務教育出版)は、タイトルにあるように資格のかけ算を提案する1冊です。資格を取リたいけど何を選んで、どう使えばいいのかわからない。そんな人に向けて約500の資格を保有し、フルに活用している「資格ソムリエ」が取った資格のかけ算による資格の活かし方を解説しています。

簿記やFP、宅建士などの定番、人気資格から占い、ソムリエ、アロマテラピーなどの意外に使える資格とそれを組み合わせた「かけ算」で独立やキャリアアップがどこまで狙えるのかを紹介します。

さらに事務所の売上を15倍にした資格取得後の営業法やブランディング、SNS活用法なども解説している、内容充実の1冊!僧侶でもある筆者だからこそ語れる、仏教の教えを資格に絡めたコラムなど、随所にちょっとした工夫も満載です。

【目次】
1章 資格ソムリエの資格のかけ算戦略 ~会社員→士業→僧侶?!
2章 資格のかけ算の考え方
3章 資格のかけ算 役立つ資格&具体例
4章 取った資格を無駄にしない営業法

【プロフィール】
林雄次(はやし・ゆうじ)

はやし総合支援務所代表。IT関連企業に勤務後、「はやし総合支援事務所」開業。中小企業診断士、社労士、行政書士、情報処理安全確保支援士等として企業向け支援を行いつつ、「資格ソムリエⓇ」「デジタル士業Ⓡ」としてさまざまなメディアで活躍中。僧侶の資格も持つ。保有資格・検定は約500を超える。著書に『社労士事務所のDXマニュアル』(中央経済社)、『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方』(日本法令)など。


関連記事

ページ上部へ戻る