<連載5>税理士試験・会計士試験・簿記検定 重要論点「負債」集中ゼミ(第35回)ー復習:退職給付引当金

集中ゼミ

穂坂 治宏(税理士)

「負債」の学習お疲れ様でした。
ここでは退職給付引当金について復習していきましょう!(全8問)

Q19 退職給付とは,一定の期間にわたり( ① )を提供したこと等により退職以後に従業員に支給される給付をいい,退職一時金退職年金がその典型である。退職給付は,従業員が提供した労働の対価として支払われる賃金の後払いであり,その( ② )した期間に費用として認識する。★★★

A
① 労働
② 発生
*退職給付基準3,43,53

Q20 退職給付は支出までが( ① )であるため,退職給付債務は割り引いて計算する。割引率は安全性の高い債券の利回りを基礎に決定する。★★

A
① 長期間
*退職給付基準6,16,20,注6,65

Q21 年金資産を退職給付債務の計算上控除して表示するのは,年金資産は退職給付の( ① )のみに使用されることが制度的に担保されており,( ② )獲得のために保有する一般の資産と同様に貸借対照表に計上するのには問題があり,財務諸表の利用者に誤解を与えるためである。★★

A
① 支払
② 収益
*退職給付基準69

Q22 過去勤務費用と数理計算上の差異は,過去勤務費用の負担により従業員の勤労意欲が向上して将来の( ① )増加が期待されること,また数理計算上の差異は( ② )数値の修正も反映されることから,遅延認識が認められている。★★

A
① 収益
② 予測
*退職給付基準67⑴

Q23 回廊アプローチは,数理計算上の差異を一定の範囲で認識しない方法である。重要性基準は,計算基礎の決定に合理的な範囲で( ① )による判断を認める方法である。★★

A
① 重要性
*退職給付基準67⑵

Q24 退職給付債務が( ① )的な見積計算であることから,重要性による判断を認めることが適切であり,重要性基準の考え方によっている。★★

A
① 長期
*退職給付基準67⑵

Q25 退職給付債務から年金資産の額を控除した額(「( ① )」)を負債として計上する。★★

A
① 積立状況を示す額
*退職給付基準13,55

Q26 当期に発生した未認識数理計算上の差異は税効果を調整の上,( ① )を通じて純資産の部に計上する。その他の包括利益累計額に計上されている未認識数理計算上の差異のうち費用処理された部分は( ② )する。★★

A
① その他の包括利益
② 組替調整
*退職給付基準24,29,55,56

〈執筆者紹介〉
穂坂 治宏
(ほさか・はるひろ)
税理士試験の簿記論と財務諸表論の受験指導をしている税理士。ネットスクールで簿財(標準)を担当。本誌「会計人コースWEB」への執筆も多数。著書に『ど素人でもわかる簿記・経理の本』(翔泳社)などがある。

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「資産の評価は原価か、時価か-混合測定という考え方」「リサイクリングは何がわかりにくいのか?」など、受験生が理解しにくい論点などの解説が掲載されています。

*本連載は、会計人コース2020年6月号付録「スリー・ステップ式財表理論パーフェクトNavi2020」の一部を再構成したものです。


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