とうふ
(21歳、九州大学4年)
<受験情報>
・学習スタイル:CPA会計学院(通信講座)
・受験歴:短答式(令和4年12月)→論文式(令和5年8月)
▶︎トップ画像は使用していた基準集と文房具(本人提供)
公認会計士を目指したきっかけ
私は、大学2年までは友達と遊んでばかりで、あまり将来のことを考えていませんでした。しかし、大学3年に進学する際に、周りの友達が就職を考え始めているのを見て、自分も将来についてよく考えてみました。
そのとき、今までの大学生活で自分は何も成し遂げていないことに気づき、今後の将来がとても不安になりました。
そこで、「何か武器になるものを残そう」と思い、最難関国家資格である公認会計士試験を受験することを決意しました。
スキマ時間を有効活用!
私の所属している大学のゼミでは平日の9時半から17時は必ず学校にいなければならず、平日はあまり勉強時間が取れませんでした。
さらに、勉強を始めてから短答式試験までが約9ヵ月しかなく、時間の使い方で合否が分かれると思いました。
そこで私は、この9ヵ月、誰よりも努力することはもちろん、どんなスキマ時間でも公認会計士試験のことだけを考えようと決めました。
私が実践したのは、お風呂やトイレなどでもテキストの内容を想起したり声に出したり、復習をできるだけスキマ時間に行うことです。
これにより勉強時間が増えるだけでなく、テキストを見て復習するよりも記憶に定着しやすくなり、忙しい中でも短期間で短答式試験に合格できたと思います。
また、登下校の際にも想起したり講義や原価計算基準を耳で聞いたりして、常に勉強できるように工夫していました。
さらに昼休みには、友達と昼食を食べたい気持ちを抑えて1人で食べながら勉強する、という時間の使い方もしていました。
常に勉強のことを考えて過ごすのは最初はとても苦しいですが、ずっと続けていると当たり前のこととなり、3ヵ月ほど続けた段階で、勉強のことを考えないと逆にストレスが溜まる状態になることができました。
短答突破に向けて
財務会計論、管理会計論:わからない点は深追いせず、まずは講義を見終える!
私は勉強当初、まず予備校の初学者用の学習ガイダンスを見ました。
そのガイダンスで「まず計算を固めるとよい」と教わったので、財務会計論の計算と管理会計論の講義を見終えることに注力しました。
講義数がかなり多かったのですが短答式試験まで時間が少なかったので、1日に最低2コマ、休日は4, 5コマ見て、計算部分の講義を約2ヵ月ほどで見終えました。
また、復習は答練の範囲のコマずつをまとめて行い、その都度答練で知識の定着を確認していました。
この際に「理解」をとても重視して取り組んでいたのですが、それでもわからないところがたくさん出てきたので、あまり深追いしすぎずに、少し考えてわからないものはすぐに飛ばすようにしていました。
このように飛ばした箇所は、一通りその科目の講義を見終えると解決できることが多かったので、効率的な勉強につながったと思います。
これらの講義を見終えると、次に財務会計論の理論の講義を約1ヵ月で一気に消化しました。これにより財務会計論の計算の理解の促進にもなりました。
このとき、管理会計論の復習も欠かさず行っていました。
企業法、監査論:倍速再生でライブ講義に追いつく!
次に、企業法と監査論の講義を見始めました。
このとき、短答式試験まで残り5ヵ月ほどで、3ヵ月前までには講義を見終えたかったので、あと2ヵ月で見終える必要がありました。
この2科目は1コマがすべて理論のためかなり大変で、さらに「これまで受けた講義の復習と並行して見る」ことからペースが少し下がりました。
しかし、なんとかライブ授業のペースに追いつくために倍速機能などを活用して、短答3ヵ月前までに講義を一通り見終えることができました。
直前期の答練では「暗記」を優先!
このタイミングから短答用の答練が始まり、はじめて解いた答練では得点率50%ほどしか取れず、あと3ヵ月で合格できるのかとても不安になりました。
しかし、絶対に合格すると自分に言い聞かせて、とにかく復習して知識の定着を図りました。
この復習の段階では、これまでの理解とそのメモがとても役に立ち、まだ理解できていない箇所は、その場で理解できるよう予備校の質問制度を活用しました。
しかし、短答1ヵ月前の答練では60%しか取れず、合格水準には届いていませんでした。
そこで私は、新しく理解したい気持ちを抑えて、これまでの理解をもとに暗記していく勉強法に切り替えました。
この直前期の追い込みにより、短答2週間前の答練では70%近くの得点率に上がっていました。
まだ70%には届いていませんでしたが、本番直前まで諦めず、最後の2週間勉強を続けたことで、本番では合格ラインの71%を超え、自己最高得点で合格することができました。
論文では暗記しやすいように理解を深める
論文の勉強では、新しい科目である租税法と経営学の講義を見終えることに注力しました。
また、短答のときと同様、計算の講義から消化していきました。
この時期は、今までの科目の反省点を活かして、自分に合った復習サイクルで学習を進めました。
また、学習パターンが身についていたので、他科目よりも知識の定着が早かったです。
租税法と経営学以外の科目は、2週間に1回ある答練をペースメーカーとして学習を進め、順位にもこだわって勉強しました。
財務会計論の理論、企業法、監査論は短答のときとは違い、直前期の暗記のためにある程度の理解が必要だったので、短答3ヵ月前までは理解を深めつつ暗記しやすいように教材を加工し、それからは論証の暗記の精度を高めることに注力しました。
この戦略により論文3ヵ月前くらいから成績をぐんぐん上げることができ、本番にはベストな状態で臨み、合格することができました。
さいごに
公認会計士試験は自分に負けなければ必ず合格できると思うので、皆さんも根気強く頑張ってみてください。心から応援しています。
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