🎍年末年始に本を読もう! そらさんがオススメする課題図書📚


【編集部より】
早いもので2022年も年の瀬。まだ正月休みのことを考える暇はあまりないかもしれませんが、でも貴重な時間なので今のうちに少しずつ準備をしておきたいところですね。
そこで、本企画では、学者・実務家など10人の読書愛好家から、会計人コースWeb読者の皆さんにオススメする「年末年始の課題図書」をご紹介いただきました(1日お一人の記事を掲載していきます・順不同)。
受験勉強はもちろん、仕事や人生において新しい気づきを与えてくれる書籍がたくさんラインナップされています。ぜひこの機会にお手にとってみてください!
今回の記事では、そらさん(@sorachan0916)に課題図書をお薦めいただきました!

オススメ① 『チーズはどこへ消えた』(スペンサー ジョンソン 著、扶桑社)

私が事務所に入所して約8年後(2000年頃)の書籍になりますが、今でも明確に覚えています。クライアントの専務が「この本が、最近流行っているんですよねぇ」と教えてくださいました。早速購入し、あっという間に読み、ストーリーをほぼ暗記してしまいました(今でもあらすじを覚えています)。

この物語に登場するのは、2匹のネズミ「スニッフ」と「スカリー」、2人の小人「ヘム」と「ホー」です。この2匹のネズミと2人の小人は、私たちの中にある“単純さ”と“複雑さ”を象徴していると言われています。

現在の複雑な変化の激しい経済環境の中で、我々が生き残るには変化に対応しなければなりません。気軽に読める一冊です。是非、年末にご一読ください。

オススメ② 『経営危機時の会計処理―レオパレス21は難局をどう乗り越えたか』(日野原 克巳 著、中央経済社)

現在の財務諸表は、過去情報のみならず、将来情報も会計上の見積りにより作成されています。このような会計上の見積りは、通常時でも監査をする上で手間がかかります。

それが、経営危機状況下においては、継続企業、繰延税金資産、減損損失、関係会社株式評価、各種引当金等多岐にわたり、監査対応を考えるととても憂鬱になります。

こういった見積りの論点について、現役の公認会計士が、会社側の立場で、どのように考え、どのように処理したのか、監査人とのやり取り等も含めて記載されています。

普段、中々イメージし難い監査の現場を垣間見ることができるので、これから公認会計士を目指される方や修了考査受験者に必読の1冊です。

オススメ③ 『経営者はどこに行ってしまったのか―東芝 今に続く混迷』(千代田 邦夫 著、中央経済社)

ライブドア、カネボウ、オリンパス、東芝等、企業不正が後を絶ちません。本書籍は、千代田邦夫氏が、公認会計士・監査審査会在籍中に遭遇した東芝事件を総括するとともに、コーポレートガバナンスの原点や内部統制について記述されています。

東芝の不正の手口を明らかにするとともに、なぜこのような不正が生じるのか、その不正を防止するために何が必要だったのか、コーポレートガバナンスにまで言及されているのかが特徴です。

モーレツなプレッシャーをかけることで有名な日本電産の永守重信会長兼社長(当時)のコメントもあり、興味深く読みました。

日頃、勉強や実務に追われてガバナンスまで考える余裕はないかもしれませんが、年末年始に腰を据えて考えるのにオススメです。

【執筆者紹介】
そら

父親が税理士事務所を開業していたことから、大学2年より税理士試験の勉強を開始し、大学卒業後の1989年に官報合格(簿財法所相消)。その後、公認会計士試験に挑戦し、1992年に公認会計士二次試験、1996年に公認会計士三次試験に合格、現在、大手監査法人に勤務。趣味は会計監査関連の書籍を購入すること。日々ストレスの中、トイプードル(そら)に癒される。
・Twitter(@sorachan0916


関連記事

ページ上部へ戻る