村上翔一(敬愛大学准教授)
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問題
時価の変動により利益を得ることを目的とする有価証券を( ア )と呼ぶ。( ア )は( イ )をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損益として処理する。これは、投資家にとっての有用な情報は有価証券の期末時点での( イ )に求められると考えられるからである。
解答・解説
ア 売買目的有価証券
イ 時価
金融商品に関する会計基準(企業会計基準第10号)、pars.15、70
独立の専門部署によってトレーディングが行われているという外形的な状況、または、有価証券を短期的に頻繁に売買し、売却益を目的とする大量の取引を行っていると認められる客観的状況を備えている場合で、主として短期間の価格の変動に基づいて利益を獲得するために保有する有価証券を売買目的有価証券とする(金融商品会計に関する実務指針、par.268)。
◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
【執筆者紹介】
村上 翔一(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他
*本連載は、会計人コース2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。