連載|会計士短答式・合否をわける企業法〇×クイズ㊱ー社債管理者の設置


松村 利裕(専門学校講師)

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問題

会社は、社債を発行する場合において、各社債の金額が1億円以上であるとき、又はある種類の社債の総額を当該種類の各社債の金額の最低額で除して得た数が50を下回るときには、社債管理者の設置を要しない。(令3)

解答・解説

正しい

社債発行会社は、原則として、社債管理者の設置を強制されるが(702条本文)、①各社債の金額が1億円以上である場合(大口の社債権者で自ら社債を管理する能力がある場合)と、②社債権者の数が50人以上とならない場合には、社債管理者を設置する必要がない(702条ただし書・会社法施行規則169条)。これらの場合は、社債管理者によって保護されるべき零細な社債権者が現れる可能性が乏しいと考えられるからである。

●類題
本書168-173頁の社債管理者・肢1~11をあわせて押さえましょう!

『公認会計士試験短答式理論科目集中トレーニング企業法〈令和4年版〉』
松村利裕著
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バックナンバー
① 会社の代理商
② 倉庫営業・寄託物の返還
③ 設立時取締役の選任
④ 発起人の財産価格塡補責任
⑤ 株主名簿の名義書換請求
⑥ 自己株式の取得・財源規制
⑦ 新株予約権者となる日
⑧ 株主総会における議決権の不統一行使
⑨ 株主総会の権限
⑩ 決議取消しの訴え・判決の遡及効
⑪ 取締役の任務懈怠責任
⑫ 指名委員会等設置会社の取締役会の運営
⑬ 取締役の解任の訴え
⑭ 連結計算書類
⑮ 自己株式の取得・財源規制
⑯ 持分会社の種類の変更と解散事由
⑰ 社債管理補助者
⑱ 株式会社の新設分割
⑲ 金融商品取引法上の有価証券・有価証券表示権利
⑳ 金融商品取引法上の内部統制報告書の提出義務
㉑ 商法上の支配人
㉒ 商人間の売買・定期売買の解除
㉓ 創立総会
㉔ 株式の分割と発行可能株式総数
㉕ 株主名簿の閲覧等請求権
㉖ 募集株式の発行・株主割当て
㉗ 株主総会・会計監査人の選任等に関する議案の内容の決定
㉘ 株主総会の招集の通知
㉙ 株主総会決議の取消しの訴え
㉚ 監査役会
㉛ 指名委員会等設置会社における執行役
㉜ 会計監査人の権限等
㉝ 株式会社の臨時計算書類
㉞ 株式会社の行う剰余金の配当
㉟ 持分会社の社員の法定退社


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