【税理士合格体験記】4ヵ月で簿・財に一発合格! 「自分のペース」で全力疾走することを忘れずに


Y・T
(大学3年生)

合格科目:簿記論・財務諸表論(ともに2021年)
学習スタイル:資格の大原(教室講座)

税理士を目指したきっかけ

私は大学2年次に学外で出会った同年代の仲間と会社を立ち上げました。そこではU25の起業を目指す若者を集めた「起業家シェアハウス」を運営し、多くの起業家や投資家の方々とお会いすることで、会社経営の実態を目の当たりにしてきました。

もともと大学では「会計」を専攻しており、真面目に取り組んできたため、今まで培ってきた知識をもとにビジネスコンテストで必要な資料の作成を手伝ったり、会社の利益率を上げるための相談に乗ったり、当時の自分でも役に立てるよう努力をしました。

しかし、起業家や投資家と話していくうちに、彼らが一番注目しているのは会社の業績、つまり財務諸表の示す数字であると気づきました。

同時に、経営者と対等に関わり、自信をもって会社経営のアドバイスができる人間になりたいと考えるようになりました。

後付けではありますが、公認会計士よりも税理士がよいと思える点は、経営者と対等に関われることや、経営で厄介な「税金」の専門性が重宝されることです。

たまたま会計を大学で学んでいたため、大学3年次から認められる税理士試験の受験資格を利用して、大学3年生に進級する4月から、資格の大原でその年の8月の試験に向けて簿記論・財務諸表論の学習を開始しました。

4ヵ月で2科目に合格できた理由

私は短期集中型ではありましたが、担当講師からは「さすがに2科目は厳しいので絞るべきだ」と心配の声がありました。

実際、簿記論では計算を1から、財務諸表論は計算は簿記論と並行できますが、理論に関しては何も基礎知識がない状態です。

そこで、残り4ヵ月を効率的に活用することが重要になりました。

私が4ヵ月で2科目に合格できた理由は3つあります。

【理由1】自分のペースで、けれど最大限の学習ができた

4月ともなると、周りはテキストの範囲も終えており、直前答練期に差し掛かるタイミングです。

しかし、時間がないときほど焦りは禁物。いかにテキストや基礎問題集を1からコンプリートし、進行中の授業レベルに到達させるかを意識しました。

大原では、「Web講義フォロー」というサービスを利用できるのですが、すべてを視聴する時間は確保できなかったため、たとえば簿記論では、「特殊商品売買」や「本支店会計」など難易度が高く複雑なもののみ視聴するようにし、他の項目はテキストで理解し、そのまま問題を解くようにしました。

科目別でいえば、まず簿記論を4月いっぱいで可能なかぎり直前期レベルまで引っ張り上げ、5月から簿記論のレベルを保ったまま財務諸表論に取り掛かることにしました。

しかし、計画通りにはいかないのが勉強です。簿記論を納得がいくまで学習するのに2ヵ月は要し、財務諸表論に本腰を入れられたのは6月でした。

遅れて学習を開始すると、周りが先に進んでいるため、気が引けて諦めがちですが、とにかく日々の学習を最大限に行い、着実に距離を縮めていくことを意識して学習しました。

【理由2】脳の働きに応じて簿・財の学習時間を分けた

6月あたりから午前中を簿記論、それ以降は財務諸表論と大まかに1日を区切って学習しました。

起床してから脳の働きが活発になる時間帯は午前中なので、計算メインの簿記論で脳を覚まし、理論暗記のある財務諸表論は体力的な疲れも考慮して夕方から夜にかけて行うことにしていました。

また、基本的に「机に向かうときのみ勉強する」と決め、スキマ時間での理論暗記はあまりしませんでした。

ただ、入浴前に1~2つの項目を暗記し、髪や身体を洗うとき一気にアウトプットする、という独自のルーティンはありました。いま思えば、ストレスも少なく、限られた時間で暗記できる一番いい方法でした。

【理由3】直前期に答練を何度も解いた

今回4ヵ月で2科目に合格できたのは、とにかく直前答練を回したことが一番の理由だと考えています。

7~8月は毎週答練があり、自分の実力を高める時期。正直、この時点でも学習が足りていない項目はあり、答練でわからない問題が出れば、テキストに戻って基礎からインプットすることもありました。

そんななかでも、「とにかく本番までに実力がつけばいい」と、毎回の答練で低い点数が出ても気にせず学習を進めました。

答練は全体でもかなりの量があったと思います。私はこれを試験までに最低3回は解くようにしました。実際には5回以上回していたと思います。

大原の答練は、さまざまな出題パターンで構成されており、「これをコンプリートすれば合格できるだろう」と考え、直前期はとにかく演習をこなす日々でした。

簿記論も財務諸表論も、ひどいときは20点台で合格可能性はかなり低かったですが、実際の試験の手応えはかなりよく、財務諸表論に関しては計算で9割以上は取れていたと思います。

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思いっきり遊ぶことも大切

このように学習はしていましたが、5月には沖縄に旅行したり2週に1度は出かけてリフレッシュもしていました。その時間は、勉強のことは一切考えず遊びに集中です!

また、「起業家シェアハウス」で知り合った方々の活躍を見て、自分も負けていられない気持ちになり、いっそう勉強に励むことができました。

勉強は「時間」と「自分」との戦いなので、モチベーションを保つことが大事です。

思い切って休むことや遊ぶことは、学習に支障が出ると思って躊躇いがちですが、疲れたら心の休憩も取ってあげることが大事だと思います。

12月の合格発表後すぐに大手税理士法人に内定をいただき、現在は法人税法と消費税法の学習を進めています。

簿記論や財務諸表論とは異なり、かなり難易度が上がるので大変ではありますが、業界で必要とされる人材になるべく、諦めずに努力する姿勢で取り組んでいきたいです。


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