石井浩大朗
(同志社大学商学部2年生)
合格時期:短答…2021年5月/論文…2021年8月
学習スタイル:専門学校(資格の学校TAC)
公認会計士を目指したきっかけ
高校3年生のとき、本格的に将来の進路を考えはじめ、何も成し遂げずに大学生活を過ごすのではなく、何か大きなチャレンジをしたいと思うようになりました。
当時、姉が公認会計士試験の受験生(現在は監査法人に勤務)。公認会計士という資格の存在は知っており、三大難関国家試験の合格を現実的に感じることができる環境でした。
私自身も公認会計士の将来における多様性、特にグローバル分野で幅広く活躍できる点に魅力を感じ、公認会計士を志望しました。
短期合格のポイントは「基礎を固める」
私は、TAC梅田校の「2022年合格目標2年Sコース」に入学し、飛び級で「2021年合格目標」に変更、1年で合格しました。
そのため、財務会計論(計算)・管理会計論・企業法の基礎講義、論文期も租税法の短期集中講義と経営学の講義しか受けていません。
そうしたなかで、私は基礎期のうちに「計算」をとにかく固めました。そのため、短答式試験でも論文式試験でも財務会計論が点数を引っ張ってくれて安心することができました。
理論科目は結果的に講義をほとんど受けられず、独学で勉強していたのですが、教科書を読む際に論文式試験で勉強する箇所も同時に見ていました。これにより理解が深まるとともに、論文式試験の勉強を開始した際にも、比較的楽に進めることができました。
こうした経験から、「基礎を固める」ということが短期合格をするうえで非常に重要だと思います。
多くの講師が「基礎期から頑張っている人が合格する」と言うように、私自身も基礎期から全力で勉強していました。
正直なところ、基礎期は友人もおらず計算の復習ばかりでつらかったですが、それでも基礎期から手を抜かないことが大切です。
TAC入学後の1年間の主な流れ
※入学までに、独学で簿記1級に軽く触れる。
短答式試験対策(2020年8月~2021年5月)
【財務会計論(計算)】
2020年8月末から基礎講義を受けつつ、予習を進める。個別論点は12月~1月、構造論点は3月に予習が完了。その後は、姉の答練を使用(他の科目も予習が完了したら同様)。
【企業法】
2020年11月から基礎講義を受けつつ、3月・4月から上級の範囲を予習。
【管理会計論】
2020年12月から基礎講義を受けつつ、1月に予習が完了。
【財務会計論(理論)】
2021年1月中旬から予習開始。基礎講義は2月中旬からスタートだったが、数回のみ受講。
【監査論】
2021年2月中旬から予習開始。基礎講義は4月末からスタートだったため、数回のみ受講。
論文式試験対策(2021年5月~2021年8月)
【短答科目】
試験後も講義を受けずに、講師と相談のうえ論文対策教材などをもとに勉強を進める。
【租税法】
短期集中講義を視聴。答練を解く。
【経営学】
講義を視聴。答練を解く。
勉強仲間に支えられた受験生活
大学生活との両立という観点では、すべての時間を公認会計士試験の勉強にあてる環境を作ることを意識していました。大学生活に関しては1年生のときからオンラインが中心だったので、通学せずに単位をとれる授業を履修しました。
極端ですが、本気で公認会計士試験合格を目指すのならば、大学は卒業できればよく、評価が多少低くなってしまってもよいと考えています。
学業に注力することは重要ですが、私たちの一番の目的は公認会計士試験合格です。大学生活に時間をとられて勉強がおろそかになっては元も子もありません。
とはいえ、それだと大学の友人と遊べなくなってしまいます。そのため、私は最初から友人に「公認会計士を目指すから2年間遊べない」と伝え、メリハリをつけていました。
しかし、TACに毎日通ううちに大勢の友人ができました。基礎期に出会った友人が毎日自習室で15時間勉強しており、その人と毎日同じ自習室にいるうちに、自分も平気で毎日10時間勉強できるようになりました。
また、交流会で仲良くなった「21年合格目標」の友人が私を同じゴールまで導いてくれて、今でも感謝してもしきれません。
この試験において、勉強仲間の存在はとても大きかったと感じています。
一番のモチベーションの源は「成績」
公認会計士試験において、遊んだり休んだりすることは、たしかに短期的には気分転換になります。
しかし、長期的に精神を安定させるには、よい成績をとり続けることが重要だと思います。私自身も校舎に張り出されるランキング表を見たり、成績に関して先生方と話したりすることでモチベーションを上げ、自信をつけていました。
ただし、体調面は、毎日同じ生活をして管理を怠らないように気をつけていました。
ここがよかった! TACのポイント
私が公認会計士試験に1年で合格できたのは、TACに入ったからでもあると思っています。
結論から言うと、一発合格を目指すならTACで勉強するのが最も効率がよく、上位合格を目指したいのであればCPAや大原に入ることをおすすめします。
そもそもTACの方針は「最低限の努力で短期合格を目指す」というものであるため、多くの人が上位合格を目指せる教材・カリキュラムではありません。
ただ正直なところ、TACでは経験できなかったCPAの交流会や有名な講師の講義、大原の答練ラッシュを受けてみたかったです(笑)。
講師面
TACの講師は企業法を除いて全員が公認会計士試験に合格しています。そのため、実務を経験している方が多く、講義に説得力があったので理解が進みました。
また、テストもいくつかの教科で関西圏の講師に採点していただいたので復習がしやすく、直接フィードバックをいただくことができた点もよかったです。
教材面
たとえば、他の予備校では監査論や管理会計論のテキストが3冊のところ、TACでは1冊だけです。そして、答練といったテストの量も他に比べて比較的少なくなっています。
この分量では不安になる人もいると思いますが、過去の試験問題とテキストを比較しても、テキストに書かれていることを本番で書ければ合格点をしっかりとれるようになっているので大丈夫です。
私も財務会計論(計算)・管理会計論・企業法の基礎講義しか受けておらず、財務会計論(理論)と監査論は独学でした。
論文式試験の勉強期間も3ヵ月と短かったですが、それでもテキストをしっかり理解して暗記することができたのは、教材量が少なかったからだと思っています。
こういった点から、一発合格をするうえではTACがとてもよかったと感じています。
最後に、私はこれから2年間、TACの関西圏でチューターとして活動します。何か相談などがあれば気軽に来てください!