加藤大吾
(公認会計士・税理士)
公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題!
もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。
【〇×問題】
X1年1月1日に発行した社債(額面金額10,000円、払込価額9,400円、償還期間5年)について、償却原価法(定額法)による場合、当期末(X5年3月31日)の貸借対照表に表示される固定負債の社債は9,910円である。
【正解】 ×
社債の償還期限まで1年以内であるため、固定負債ではなく、流動負債に「1年以内償還予定の社債」として表示する。
【根拠となる表示規則】
財務諸表等規則
(流動負債の範囲)
第47条 次に掲げる負債は、流動負債に属するものとする。
一 支払手形(通常の取引に基づいて発生した手形債務をいう。以下同じ。)
一の二 電子記録債権に係る債務(通常の取引に基づいて発生したものに限る。)
二 買掛金(通常の取引に基づいて発生した営業上の未払金をいう。以下同じ。)
三 前受金(受注工事、受注品等に対する前受金をいう。以下同じ。)
四 引当金(資産に係る引当金を除く。以下この目及び第三目において同じ。)。ただし、一年内に使用されないと認められるものを除く。
五 通常の取引に関連して発生する未払金又は預り金で一般の取引慣行として発生後短期間に支払われるもの
六 その他の負債で一年内に支払又は返済されると認められるもの
〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。