【簿・財 間違いさがしで実力チェック】第25回:外貨建取引②


ココが間違い!

独立処理による場合、ヘッジ手段(デリバティブ取引)は為替予約の時価評価を行い、評価差額は当期の損益(為替差損益)とするので、ヘッジ会計(繰延ヘッジ処理)を適用する必要はない。

【間違った解説】

1.期中仕訳および決算整理仕訳

(3) 為替予約の時価評価(ヘッジ手段)

(借) 為替予約資産 4,000
 (貸) 繰延ヘッジ損益 4,000

2.P/L為替差損益(解答の金額)

△5,000円(買掛金の換算損)

【正しい解説】

1.期中仕訳および決算整理仕訳

(3) 為替予約の時価評価(ヘッジ手段)

(借) 為替予約資産 4,000
 (貸) 為替差損益 4,000

2.P/L為替差損益(解答の金額)

△5,000円(買掛金の換算損)+4,000円(為替予約の評価益)=△1,000円

チェックポイント

為替予約の会計処理には、次の2つが認められている。

① 原則的な会計処理=独立処理

【会計処理】
ヘッジ対象(外貨建金銭債権債務)とヘッジ手段(為替予約取引)を個々に認識し、独立して処理する方法。

【決算日の会計処理】
ヘッジ対象:外貨建金銭債権債務についてCR換算を行い、為替差損益に計上する。
ヘッジ手段: 時価評価を行い、評価差額を当期の損益(為替差損益)とする。

② 容認法(当面の間、認められる)=振当処理

【会計処理】
為替予約の対象となった外貨建金銭債権債務等を為替予約相場で換算する方法。

【決算日の会計処理】
直々差額について、当期の為替差損益とする。直先差額について、期間按分を行い、当期の損益(為替差損益)と翌期以降の損益(前払費用・前受収益)とする。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。

本連載は、会計人コース2020年3月号別冊付録「読んで考えて総復習 間違いだらけの計算問題」を再編集したものです。


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