【日商２級から税理士へ　ステップアップ会計教室】第27回：現金預金③

当座預金

次の資料から必要な仕訳を行い、修正後の現金預金の金額を求めなさい。

（決算整理事項等）

当座預金について
下記両銀行とも当座借越契約（限度額8,000円）が締結してある。なお、両銀行とも帳簿残高と残高証明書残高とは一致しておらず、その原因は下記のとおりである。

①　AA銀行：残高証明書残高　15,920円

（イ）　売掛金3,200円、手数料1,280円が両銀行に振込まれた旨の連絡が当社に未着であった。

（ロ）　買掛金4,800円の決済のために振出した小切手が未落込みであった。

（ハ）　営業費に対して振出した小切手480円が未渡しであった。

②　BB銀行：帳簿残高　8,640円

（イ）　買掛金決済のために振出した小切手12,800円を1,280円と誤記していた。

（ロ）　支払手形2,080円の決済がなされていた旨の連絡が当社に未着であった。

（ハ）　営業費に対して振出した小切手7,680円が未落込みであった。

解答

修正後の当座預金残高　11,120円

解　説

AA銀行

未達事項
(借)　当座預金　4,480
　(貸)　売掛金　3,200
　受取手数料　1,280

未渡小切手
(借)　当座預金　480
　(貸)　未払金　480

修正後残高は、帳簿残高と残高証明書残高は一致するため、残高証明書残高から、修正後の残高を計算し、次に帳簿残高の決算整理前残高試算表の金額を逆算して計算します。

BB銀行

誤記入
(借)　買掛金　11,520
　(貸)　当座預金　11,520

未達事項
(借)　支払手形　2,080
　(貸)　当座預金　2,080

修正後の残高は、借越額が示されていますが、当座借越契約を取引銀行と結んでいるため、当座借越勘定、借入金勘定、短期借入金勘定のいずれかに振り替えます。

本問では当座借越勘定で処理することとします。

(借)　当座預金　4,960
　(貸)　当座借越　4,960