加藤大吾
(公認会計士・税理士)
公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題!
もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。
【〇×問題】
X1年10月1日に取得価額1,000,000円、耐用年数2年、残存価額ゼロ(ただし備忘価額1円とする)、200%定率法により減価償却を行う場合、当期(X1年4月1日~X2年3月31日)の減価償却費は999,999円である。
【正解】 ×
200%定率法による場合、2年の償却率は、1÷2年×200%=1となる。
よって、当期の減価償却費は1,000,000円×1(2年の償却率)÷12カ月×6カ月(X1年10月~X2年3月)=500,000円となる。
【根拠となる実務指針】
監査・保証実務委員会実務指針第81号「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」
46.平成23年度税制改正において減価償却方法が見直され、平成24年4月1日以後取得する減価償却資産の定率法の償却率は、定額法の償却率(1/耐用年数)を2.5倍した数から、定額法の償却率(1/耐用年数)を2.0倍した数に改正された。
なお、特定事業年度以後の取扱いについては、平成23年度税制改正において特段の改正がなされていないことから、従来どおり、残存年数(耐用年数から経過年数を控除した年数)による均等償却に切り換えて備忘価額まで償却することができる(第31項)。
〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。