加藤大吾
(公認会計士・税理士)
公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題!
もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。
○×問題
保有する備品(帳簿価額5,000円)をI社へ3,500円で売却し、代金はI社振出、当社宛の約束手形で受け取った。
(借)受取手形 3,500
備品売却損 1,500
(貸)備品 5,000
解答
×
当社が受け取った約束手形3,500円は、受取手形ではなく、営業外受取手形として処理する。
(借)営業外受取手形 3,500
備品売却損 1,500
(貸)備品 5,000
解 説
根拠となる表示規則①:財務諸表等規則
(流動資産の範囲) 第15条 次に掲げる資産は、流動資産に属するものとする。 二 受取手形(通常の取引に基づいて発生した手形債権をいう。ただし、破産更生債権等で1年内に回収されないことが明らかなものを除く。以下同じ。) 十二 その他の資産で1年内に現金化できると認められるもの |
根拠となる表示規則②:財務諸表等規則ガイドライン
15-2 規則第15条第2号の手形債権は、得意先との間に発生した営業取引に関する手形債権をいう。 15-12 規則第15条第12号のその他の資産に関しては、次の点に留意する。 2 固定資産又は有価証券の売却その他通常の取引以外の取引に基づいて発生した手形債権は、その他の資産に属するものとする。 |
〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。