ココが間違い!
備品の減価償却方法は200%定率法を採用しているが,期首帳簿価額に償却率(0.25)を乗じた調整前償却額が,期首帳簿価額を残存耐用年数(3年)で除した額を下回るので,当期から定額法により償却しなければならない。
1.決算整理仕訳 (2) 備品 (借)減価償却費 59,326 (貸)備 品 59,326 (省略) (注2)減価償却費 237,306円(期首帳簿価額)×0.25(200%定率法償却率)≒59,326円(切捨て) 2.P/L減価償却費 268,750円(建物)+59,326円(備品)=328,076円 |
【正しい解説】 1.決算整理仕訳 (2) 備品 (借)減価償却費 79,102 (貸)備 品 79,102 (省略) (注2)減価償却費 ① 定率法による減価償却費 237,306円(期首帳簿価額)×0.25(200%定率法償却率)≒59,326円(切捨て) ② 定額法による減価償却費 237,306円(期首帳簿価額)÷3年=79,102円 ∴ ①<②となるので,当期より定額法により減価償却を行う。 2.P/L減価償却費 268,750円(建物)+79,102円(備品)=347,852円 |
チェックポイント
200%定率法により減価償却を行う場合,取得当初は定率法により償却するが,その後,定率法による減価償却費が,残存耐用年数による定額法の減価償却費を下回る会計年度から,定額法に切り替える。税務上は備忘価額(1円)まで減価償却を行うが,本問では備忘価額を考慮しない点に注意すること。