<解答>
売買目的有価証券を時価評価することで,企業の財務活動の実態を適切に財務諸表に反映させ,自己責任に基づき投資判断を行う投資者に対して的確な財務情報を提供する。他方,企業側では取引内容の十分な把握とリスク管理の徹底及び財務活動の成果の的確な把握に資するからである。また,売買目的有価証券は,売却することについて事業遂行上等の制約がなく,時価の変動にあたる評価差額が企業にとっての財務活動の成果と考えられるからである。
⇒20.21参照
(著者紹介)
早谷 準一(はやたに じゅんいち)
専門学校東京CPA会計学院講師
東京CPA会計学院で、税理士コース財表理論を長年担当。また、中小企業診断士として各種研修、講義等活動の分野も広げている。『会計人コース』特集・付録等への執筆多数。著書に『明快図解 経営分析の基本』(祥伝社、共著)などがある。
(注)本連載は、『会計人コース』2018年5月号付録『すらすら財表理論』の内容を加筆・修正したものです。
<バックナンバー>
⑥資産概念
⑦資産評価