
つやたまご(29歳/税理士業界正社員)
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【編集部より】
税理士試験の合格発表がありました。来年から税法、あるいは不合格になったなど、勉強法に悩む方も多いと思います。
本記事では、合格体験記で反響が大きかったつやたまごさんの勉強法をより詳しく紹介いただきます。
反響が大きかったつやたまごさんの合格体験記はコチラ
簿記論編はコチラ
はじめに
初めまして、つやたまごです。
私は元々銀行員でしたが、「自分らしく生きるため」に、税理士になることを決意し、令和6年度に法人税を一発で合格することが出来ました。
税理士試験最難関と言われる法人税。
しかし、量こそ多いものの問われていることは基本的なことが多く、きちんと勉強すれば誰でも合格を狙える科目でもあります。
今回は、私が過去に実践してきた経験を基に、法人税を合格するために必要な勉強法について書いていきたいと思います。
理論編:理論なくして合格はない
法人税は、予備校の理論集でいうと、約93題と膨大な理論の量を誇ります。
投げ出したくなる気持ちもわかりますが、出題された理論問題に太刀打ち出来なければ点数を大幅に落としてしまい、他で挽回することが出来なくなります。
必ず理論は、最後まで粘ってほしい科目です。
「そうは言っても、どうやって理論を覚えたらいいの?」という声もよく聞きますので、今回は理論暗記について、覚え方のコツを書いていきましょうか。
内容を理解することから始める
授業が終わったあと、「さあ!覚えていくぞー!」と意気込んで始めてみたものの、条文をただの文字の羅列として覚えようとすると、中々覚えづらく時間がかかってしまい、「やっぱり暗記は嫌いだ…」と、苦手意識を持つ方は多いのではないでしょうか。
まずは暗記を始める前に、理論テキストに書かれている解説を理解することから始めることをおすすめします。
内容を理解していると、脳内のイメージと条文が繋がりやすく比較的すんなりと入ってきますが、文章をただの文字の羅列として覚えると、関連性を見出せず時間がかかりやすい傾向にあります。
また本試験では、与えられた資料を基に、自分でこの制度に当てはまるのか読み解く必要があるので、内容を理解せずに文章をただ覚えただけでは解くことが出来ません。
暗記に入る前にまずはテキストを読んで、理解することから始めていきましょう。
すぐに答えを見ずに15秒考える時間を作る
ある程度覚えたと思っても、記憶の定着が曖昧なこともあります。
その時に「あれ?なんだったっけ?」ってすぐに答えを見てしまう人もいるかも知れませんが、その時にすぐ答えを見ずに15秒程度、思い出して下さい。
結局思い出せず、答えを見たとしても、その思い出そうとする行動で、脳に関連する神経回路が活性化されます。
その状態で答えを見ると「あ、これだった!!」と記憶に結びついて脳に強いインプットを残します。
すぐに答えを見て、すーーっと次に進んでしまう人も多いと思いますが、これでは答えを理解した気になっているだけで記憶の定着は曖昧なんですよね。
15秒程度、一旦考える時間を大切にして下さい。
予備校のカリキュラム通りに進める
合格する人にとって予備校のカリキュラム通りに勉強を進めるのは至極当然のことです。
定期的に実施されるミニテストや確認テストを「覚えられなかったから後回し」にしていませんか?
予備校のカリキュラムは合格するために考えられて作られています。
そのテストは、その時点で覚えてほしいから行うのです。
「後で、出来るときにやればいい」って後回しにすればするほど、後々に自分の首を絞めていきます。
直前期には膨大な理論をある程度形にして解けるようにならなくてはいけません。
その為には、日々の理論暗記の積み重ねがとても大事になってきます。
必ずカリキュラム通りに勉強を進めていきましょう。
今の勉強時間で足りないのであれば、時間の使い方を見直す必要があります。
1日24時間は皆平等です。
何か手放して空けられる時間はないか。
通勤時間やお昼休みなど、隙間時間にだって理論は覚えられます。
まずはカリキュラム通りに遂行出来るように勉強を進めることを徹底していきましょう。
計算編:基礎を確実に網羅していく
理論同様、計算も膨大な量を誇ります。
しかし、問われていることは基本的な部分が多いのでしっかり要点を押さえていれば充分点数を積み重ねていけることが出来る試験です。
日々の反復練習で基礎を確実に網羅していき、解ける問題を増やしていくことが大事です。
間違えた原因と対策を考える
テストや模試の点数は良かったら嬉しいし、悪かったら落ち込む…。感情が左右されてしまう気持ちは分かりますが、予備校のテストはあくまでも本試験に合格する為の踏み台でしかありません。
テストや模試で間違えた問題は、どうして間違えてしまったのか、試験本番ではどのように活かしていくのか、しっかり考えていきましょう。
例えば間違えてしまった原因が
・知識不足だった
・重要な箇所を見落としていた
・ケアレスミスをしてしまった
色んな理由があると思います。
これらを、「次から気を付けよう」で、意識レベルで終わらせるのは勿体ないです。
具体的にどうしていくのか、行動に伴って対策していきましょう。
・知識不足だった → 今の苦手論点。その苦手がなくなるように週に3回解いてみる。
・重要な箇所を見落としていた → 問題文に線を引いていく。
・ケアレスミスをしてしまった →
(例)電卓の打ちミスだった場合 → 3桁ずつ、数字の確認をする。
このように間違えた原因を分析して、対策をしっかり練ることによって同じ間違いを繰り返さないようになるため、尻上がりに点数が伸びていく傾向にあります。
原因と対策を考えていきましょう。
間違いノートを作る
間違えた箇所はぜひ記録に残しておくことをおすすめします。
解けなかった問題を解けるようにしていくこと作業が勉強において大事です。
その間違いノートは自分専用の弱点集にもなります。
知識が曖昧だった部分を整理したり、よくしてしまうようなミスの癖を記録しておくことで記憶に残りやすくなりますし、効率的に復習を行うことが出来ます。
試験前にその間違いノートを見直すことで、同じ過ちを繰り返しづらくなるので、間違えた箇所の論点整理や、ミスの原因と対策はノートに記録していきましょう。
最後に
法人税は膨大な量を誇ります。
あまりの量の多さに「1年で合格するなんて無理かも…」と心が折れるかも知れません。
でも法人税は、経験者の人が合格して、初学の人が落ちるなんてことはありません。
最後の最後まで諦めずに勉強し続けた人の中から合格します。
あなたが勉強に費やしてきた努力は必ず成績として残ります。
「まあこんなもんでいいか」と妥協せずに、「自分には無理かも知れない」って諦めずに、試験が終わる最後の最後まで自分の可能性を信じて走り切りましょう。
この記事があなたの受験生活の何かの役に立てたら嬉しいです。
応援しています。
著者プロフィール
つやたまご
1996年生まれ、現29歳。元大手銀行員で法人融資を担当。「大企業バリキャリウーマン」を目指していたものの、心豊かに働く人たちとの出会いをきっかけに「組織に縛られず、自分らしく生きたい」という思いが芽生え、税理士を目指すようになる。
現在、税理士法人で仕事と勉強との両立を図りつつ、「いくつになっても誰もがなりたい自分を目指し、仕事を通じて人生を豊かにする人が増える世の中を」をテーマにXやnoteで発信中。
合格歴
令和5年:財務諸表論合格
令和6年:簿記論、法人税法合格
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