奥山結紀(公認会計士)
<連載のねらい>
簿記検定・会計士・税理士試験をクリアする、また実務を行うには、一定量の知識は必要不可欠です。しかし、レベルアップするほど範囲が広くなり、応用的な論点も増えるため、単なる暗記による知識だけで乗り切ることは難しいでしょう。
では、どうすればよいでしょうか?
本連載では、やさしいレベルではあるものの、「なぜそうなるのか?」を考えなければ解答できないような問題を用意しました。受験・実務を問わず、理解を重視するきっかけにしていただければ幸いです。
・本連載「プロローグ」はコチラ
問題
仲間はずれはどれでしょう?
①支払利息
②支払配当金
③支払手数料
④支払保険料
解答
②
解説
支払配当金だけが損益計算書(PL)に登場しません。では、どこに現れるでしょうか?
答えは、株主資本等変動計算書(SS)です。
支払配当金は株主との直接的な取引なので、費用とはせず、株主資本を直接減少させます。
なお、消費税の観点だと、基本的には支払手数料だけが課税取引になりそうですね!
【執筆者紹介】
奥山結紀(おくやま ゆうき)
公認会計士
2003年公認会計士第2次試験合格後、約2年の事業会社勤務を経て、大手監査法人勤務。ロンドン駐在やフォレンジック部門(不正調査など)も経験。一般事業会社に転職ののち独立。
X(旧Twitter:@CPA_YukiOkuyama)では、主に会計に関する情報を発信。フォロワーとの交流を楽しんでいる。