-勉強した内容を、もう翌日にわすれてしまっていることもあり、悲しくなります。どうしたらいいですか?
人の記憶には,ちょっとの間覚えておくための短期記憶とある程度の期間,記憶にとどめておく長期記憶があります。
たとえば,電話をかけるための番号の一部の記憶は短期記憶です。用事が済めば忘れていますが,それでいいのです。
これに対して友人の名前などはすぐに忘れたりしないですよね。
このように覚えておくことが前提の記憶を長期記憶といいます。
記憶に残すことは,短期記憶を長期記憶に変えることです。
-短期記憶を長期記憶に変えるためにはどうすればいいですか?
①「反復する」
短期記憶を長期記憶に変えるための方法は2つ。
1つが反復です。繰り返すことによって記憶はより鮮明になります。しかも,繰り返すことでより忘れにくくなります。
はじめて覚えたときよりも,2度,3度と覚えなおしたときの方が忘れてしまう感覚は長くなります。コツコツ反復することにより学習もよりスムーズに進むハズです。
②知っていることと“つなげる”
もう1つの方法は,それまでに自分が知っていることとつなげること。
人はすでに知っていることとつなげられると記憶に残しやすいのです。
それが簿記の基本的な仕組みであれば好都合ですね。よく似た処理を対比するのもいいでしょう。
単純に覚えるのではなく,簿記の基本的な仕組みを理解して,これとつなげる努力をしましょう。
〈執筆者紹介〉
穂坂 治宏(ほさか・はるひろ)
税理士 受験指導に情熱を燃やすカリスマ講師
これまで簿記論・財務諸表論の合格者を多数輩出。主な著書に『新なるほど合格塾 日商簿記3級』『同・2級商業簿記』『同・2級工業簿記』(中央経済社)、『税理士財務諸表論 穂坂式つながる会計理論』(ネットスクール)などがある。