税理士見習い☆なつ
(税理士法人勤務・20代)
出身地:神奈川県
受験歴:2年目
合格科目:財務諸表論(2019年)簿記論(2020年)
学習時間:平日1~2時間/休日3~5時間
学習スタイル:
1年目:簿記論…通学/財務諸表論…通学→通信
2年目:簿記論…独学/相続税法…通学→通信
目次
☑税理士試験に挑戦したきっかけ
☑1年目:転職と税理士試験
☑2年目:結婚と税理士試験
☑「自分専用まとめノート」で簿記論リベンジ!
☑次は税法科目に挑戦!
☑メッセージ
税理士試験に挑戦したきっかけ
今から2年前の27歳の頃、新卒入社した東京の大手メーカーで経理の仕事をしていました。入社から3年が経ち、「自分はこの会社の外に出たら、どんなことができるのだろう?」とふと考えたときに、自分には何もないような気がしました。
私が働いていた会社は、従業員が3,000人以上いるような大企業です。そういった企業の管理部門では、どんどん自動化が進められており、「いつか自分の仕事はなくなるだろう」という漠然とした危機感を常に感じていました。また、マニュアル化された仕事は断片的で一部分にしか携わることができず、だんだん仕事に対する不満も募っていきました。一生懸命仕事をしても、知識が得られている感覚がなかったのです。
そして、自分がやっている仕事に意味を見出せなくなり、自然と「転職」を考えるように。今までのキャリアを活かし、さらに専門的な知識を身につけたいという思いから、税理士事務所への転職活動と同時に、税理士試験に挑戦することにしました。
1年目:転職と税理士試験
税理士試験の勉強スタート!
2018年9月頃、未経験で神奈川の会計事務所に転職し、簿記論と財務諸表論の通学講座を受講しはじめました。
平日はフルタイムで正社員として仕事をし、週2日は資格の大原で財務諸表論の講義を受けました。毎朝1時間くらい勉強し、授業がない日は帰宅後にも1時間くらい勉強していたと思います。休日は土曜日に大原で簿記論の講義を受け、日曜日は地元の図書館でほぼ1日勉強していました。
ただ、転職と税理士試験の勉強。新しい職場環境に慣れるだけでも大変なのに、定時後には通学もしなければならず、こなすだけでいっぱいいっぱいでした。
通学と通信で対策
やはり2科目通学は体力的に厳しく、また簿記論と財務諸表論は重複している部分もあるため、思い切って年明けから財務諸表論だけ通信に切り替えました。
そうしたことで、財務諸表論では自己学習の時間が増えたため、いろいろな専門書を読んで会計基準を根本的に理解することに努めました。
ただ、簿記論は、計算の精度を上げることができないまま本番を迎えてしまいました。
直前期はメンタルケアも忘れない
過去の大学入試などから精神的に弱いことがわかっていたので、直前期は精神面でのケアも大切にしました。
たとえば、朝にランニングで気分転換をしたり、ストレス発散には瞑想がいいと聞き、毎日のルーティンとして取り組んだり。
その甲斐あってか、直前期に不安になることはありませんでした。
はじめての税理士試験!
とはいっても、試験当日は、“はじめての受験” ということもあり、少し緊張してしまい、1時間目の簿記論では思うように力が発揮できませんでした。
財務諸表論は、お昼にうまく気持ちを切り替えられたので、平常心で試験に臨むことができました。お昼休みに、チョコレートで糖分を補給したり、気分転換に空きスペースでストレッチをしたことが功を奏したのだと思います。
合格発表で、ドキドキしながら封筒を開け、「財務諸表論 合格令01」の文字があったときのこと、あの喜びは今でも忘れません。
当時、封筒を開ける瞬間を記録に残しておこうと思い、YouTuberのようにスマホで自撮りして実況中継しながら、封筒を開けました(笑)。
気分が乗らないときなどにこの動画を見返すと、「この気持ちをもう一度味わいたいから頑張ろう!」と、過去の自分からやる気をもらえます。
2年目:結婚と税理士試験
受験後は結婚で大忙し
1年目の受験後、結婚することになりました。そのため、9月~12月は、お互いの両親に挨拶に行ったり、新生活の準備をしたりと大忙し。この間、新しくTACの相続税法の通学講座にも通いはじめたのですが、毎週の授業をこなすだけでいっぱいいっぱいで、簿記論は復習をほとんどできませんでした。
ただ、試験直後、「これからもモチベーションを継続できるように」という思いで、未来の自分に宛てた手紙を3種類書きました。
合格発表後の自分に宛てた手紙です。
簿記論と財務諸表論の2科目とも合格したら、浮かれてしまい気が緩むだろうなと思いましたし、不合格なら落ち込んでやる気が出ないかも、と思ったので、「過去の自分からのエール」ということで、気持ちを書いておくことにしたのです。
この手紙のおかげで、結果発表後も、もう一度気を引き締めなおすことができたと思います。
長丁場となるであろう税理士試験を楽しむために、私が行っている工夫の1つです。
家庭と勉強の両立
年明けには入籍し、さらに勉強環境が一変! 新婚生活も満喫したいし勉強もしたい……。そんな気持ちの狭間で揺れましたが、パートナーと積極的にコミュニケーションをとり、税理士試験への意気込み、考えや目標を伝えるようにしました。そうしたことで、夫もサポートの仕方を考えてくれて、勉強時間が確保しやすくなりました。本当に感謝です。
簿記論に専念!
2~3月には繁忙期を迎え、担当の顧客も1年目と比べ物にならないくらい増えたので、平日は勉強時間を確保するのが難しかったです。それでも、相続税法の授業はできるだけ受けるようにしていました。
本格的に簿記論の勉強を再開したのは、繁忙期が終わってからです。ゴールデンウィークまで簿記論と相続税法の勉強を並行しました。ただ、今年は相続税法を合格レベルまで到達させるのは難しいと感じ、その後は簿記論に専念しました。
「自分専用まとめノート」で簿記論リベンジ!
2度目の簿記論は絶対に合格したかったので、「昨年失敗した部分を克服する」ということを意識して勉強に取り組みました。具体的には、曖昧になっていた部分をなくしました。
自分の中で理解が「曖昧」だと、本番の試験で「できそうだけど、できない」という事態に陥ります。これが一番厄介で、完答できないのに時間だけはロスしてしまいます。
「できる」「できない」をすぐに判断できるように、一度やった問題は徹底的に復習し、体に染み込ませました。答練や過去問などでつまずいた問題はノートにまとめ、「自分専用まとめノート」を作りました。このノートのおかげで、試験当日、「私はこのノートを作って、他の受験生よりも努力した!」と強く思うことができ、自信につながりました。
ちなみに、簿記論をメインに勉強していましたが、試験は相続税法も受けました。絶対できないことはわかっていましたが、実際に試験を受けることで「できなかった!」「悔しい!」という気持ちになって、次の試験につなげようと思っていました。
予想どおり相続税法は不合格でしたが、簿記論には合格できたので、結果的には満足です☆
次は税法科目に挑戦!
2020年の試験が終わってから、相続税法の復習と、独学で消費税法も勉強を始めました。11月に結婚式を挙げたため、準備などで勉強時間は必然的に少なくなってしまいましたが、マイペースに勉強を進めています。
この2年間、試験勉強をしながら、転職・結婚と人生においても大きな決断をし、本当にあっという間でした。少し休息したいな、と思うのが正直なところですが、日々インプットして自分を高めるということは大好きなので、引き続き試験勉強を続けていきたいです。まずは、2021年試験での相続税法の合格を目指して!
メッセージ
私もまだ受験生の身なので大したことことは言えませんが、この合格体験記で伝えたいことは、「人生を大切にしてほしい」ということです。
受験勉強をしていると、必然的に視野が狭くなります。ときには勉強に専念することも大切ですが、そのときどきで自分自身の人生も大切にしてほしいなと思います。
私は受験勉強中に結婚することにすごく悩みました。ただ、これから先の人生を考えると、女性は出産や育児などに関して、どうしても年齢のことを考えなければなりません。そのため、受験勉強をしながらでも結婚に踏み切ってよかったと思っています。
これからも人生を楽しみながら受験勉強に励んでいきたいです!
☆税理士試験日記として、ブログもやっています。