＜連載7＞税理士試験・会計士試験・簿記検定　重要論点「財務諸表」集中ゼミ（第37回・完）ー財務諸表の遡及処理（復習）

穂坂 治宏（税理士）

◎連載のねらい
・１日１問、各論点の穴埋め問題を解くことで、各論点のキーワードを押さえるようにします。
・これにより、財務会計の理論・計算の基本的な考え方を理解できるようにすることが目標です。

Q24　会計方針の変更とは，従来採用していた一般に公正妥当と認められた会計方針から他の一般に公正妥当と認められた会計方針に（　①　）することをいう。★★

A
①　変更
＊変更・誤謬基準４⑸

Q25　継続性の原則のもとでは，（　①　）等の改正に伴う変更とそれ以外の場合の（　②　）による変更が認められる。★★

A
①　会計基準
②　正当な理由
＊変更・誤謬基準５，45

Q26　会計方針を変更した場合は，変更後の会計処理方法を過去の期間のすべてに（　①　）する。これにより，財務諸表全般の（　②　）性が高まり，情報の（　③　）性が高まる。★★

A
①　遡及適用
②　比較可能
③　有用
＊変更・誤謬基準６，46

Q27　表示方法を変更した場合は，表示する過去の財務諸表について，新たな表示方法に従い財務諸表の（　①　）を行う。これにより，財務諸表全般の（　②　）性が高まり，情報の（　③　）性が高まる。★

A
①　組替え
②　比較可能
③　有用
＊変更・誤謬基準14，52

Q28　会計上の見積りの変更は，新しい情報によりもたらされるため，変更期間のみに影響する場合は，（　①　）期間に会計処理を行い，変更が将来の期間にも影響する場合は，（　②　）にわたり会計処理を行う。★★

A
①　変更
②　将来
＊変更・誤謬基準17，55

Q29　会計方針の変更と会計上の見積りの変更の区別が困難な場合は，会計上の見積りの変更と同様に取り扱い，（　①　）は行わない。★★

A
①　遡及適用
＊変更・誤謬基準19

Q30　過去の財務諸表における誤謬が発見された場合は，過去の財務諸表を（　①　）する。これは，期間比較が可能な情報の開示の点で有用である。★

A
①　修正再表示
＊変更・誤謬基準21，65

Q31　耐用年数等を変更すべきことが判明した場合の会計処理方法を２つ述べよ。★★
過去の未償却残高の修正を行い，差額を特別損益に計上し，その後の減価償却を（　①　）耐用年数等で行うキャッチ・アップ方式と変更の影響を（　②　）の会計期間に吸収させるプロスペクティブ方式がある。

A
①　新しい
②　変更後
＊変更・誤謬基準57

Q32　耐用年数等の変更は，判明時点の環境（　①　）で必要となったもので，当初は存在しておらず，当初の見積りが合理的である限り，過去の償却計算を修正せず，プロスペクティブ方式により処理する。★★

A
①　変化
＊変更・誤謬基準57

Q33　減価償却方法の変更は，会計方針の変更と資産の消費パターンに関する見積りの変更の両方の性格を有し，両者の区別が（　①　）であるため，プロスペクティブ方式により処理する。★★

A
①　困難
＊変更・誤謬基準62

〈執筆者紹介〉
穂坂　治宏（ほさか・はるひろ）
税理士試験の簿記論と財務諸表論の受験指導をしている税理士。ネットスクールで簿財（標準）を担当。本誌「会計人コースWEB」への執筆も多数。著書に『ど素人でもわかる簿記・経理の本』（翔泳社）などがある。

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＊本連載は、会計人コース2020年6月号付録「スリー・ステップ式財表理論パーフェクトNavi2020」の一部を再構成したものです。